寝台特急 なは

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 2008年3月15日のダイヤ改正で廃止が決まった寝台特急なは。3月14日の運行が最後となる。
 最終ランを10日後に控えた3月3日。ようやく都合をつけた私は朝5時半に起きて,熊本駅へ向かった。残念ながら暗い朝。起きたときは月が出ていたのに,どんどん雲が厚くなって,今にも雨が降り出しそう。
 しかし,ホームには“なは”を目的にカメラを構える人が何人もいた。そして,みんな黙々とシャッターを切っていた。惜しまれていた。

 関西に住んでいた15年間,たまに臨時列車の“明星”を利用することがあったものの,熊本帰省で最も多く利用したのが“なは”だった。
 その頃はまだ空港のレーダーの性能が悪く,国内1,2を争う欠航率の霧多き熊本空港を利用して帰省計画を立てるのは恐ろしすぎたし,新幹線は昼間の時間がもったいない。20時20分頃に新大阪を出る“なは”ならば,仕事が終わって飛び乗ることが出来,翌朝すぐに熊本で活動開始できる。便利だった。

 当時,1980年代後半〜1990年代の“なは”は新大阪−西鹿児島を走っており,熊本で後ろ半分が連結されたり外されたりしていて,私はいつも熊本止まりの車両でくつろいでいた。
 夜,廊下の席に座って何時までも外の景色を眺め続け,反対行きの“なは”と擦れ違うのを確認できると嬉しかったものだ。

なは・あかつきのヘッドマークの写真

 寝台特急“なは”が,今,熊本駅のホームへ入ってくる。
 時折小雨も降る暗い朝。2008年3月3日の熊本市日の出時刻は“なは”到着の約1時間前 6:43だったが,まるでまだ夜が明けきっていないかのようだ。ざらついた写真になるのを諦めてISO1600で撮ってみたが,やっぱり全ての写真がぶれてしまった。

熊本駅へ到着する“なは”の写真
ホームに到着したなはの写真
なはのテールマーク
昔はこれがヘッドマークだった。
車両番号
オハネフ25形式B寝台緩急客車 2106
車体の文字
寝台

ヘッド

熊本駅ホームに10分停車した後,“なは”は車庫へ回送されて行った。Good-bye !!

車庫へ向かう“なは”

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