☆2009年6月の星空

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2009年6月の星空情報

 梅雨に入り夜も短く,6月は星を見上げる機会が少なくなる季節ですが,梅雨の晴れ間が広がった日,薄明が終わる頃に天頂付近を見上げてみましょう。オレンジ色の1等星が輝いています。
 これはうしかい座 のアルクトゥルスという星で,梅雨時の輝星らしく,雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,風情ある和名を持っています。また麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星,麦熟れ星,麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた,昔の人々の生活が偲ばれますね。

 今月は金星と水星が相次いで明け方の東の空で西方最大離角を迎えます。金星の方は明るいのですぐにわかり,すぐ近くに火星も見えていますので,写真など撮っても美しいでしょう。金星と火星が一番近づいて見えるのは19日です。
 しかし水星の方は,午前3時半の東京での地平線高度が2.5度。午前4時になると空が明るくなって見えません。観察するには少々厳しいですね。

 23日には小惑星番号134340の準惑星,冥王星が衝を迎えますが,冥王星は衝でも暗いため,大きな望遠鏡がないと見えません。望遠鏡を使った観望会を行っている公共天文台などへ行って見せてもらいましょう。


南中する星座 (夏の星座夏の全天星図

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
 【中旬】 
 【下旬】 うしかい座 ・ コンパス座(☆)

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【球状星団】 M3 (りょうけん座), NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座), M51 (子もち星雲,りょうけん座), かみのけ座〜おとめ座銀河群


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
5
芒種:21時59分。太陽の黄経が75度になる。
6
金星が西方最大離角:6時(-4.3等,離角45度51分,視直径22秒)
8満月のイメージ満月:3時12分
9
土星が東矩:10時
11
月が最遠:1時4分(視直径29分27秒)
入梅:3時28分。太陽の黄経が80度になる。
13
水星が西方最大離角:21時(+0.6等,離角23度27分,視直径8秒1)
16下弦の月のイメージ下弦:7時15分
18
天王星が西矩:21時
19
金星が火星の南2°02'を通過:23時
21
夏至:14時46分。太陽の黄経が 90度になる。
22
22P/コップ彗星がみずがめ座で観望好期
23新月のイメージ新月:4時35分
冥王星(小惑星番号134340)が:15時(いて座,+14等)
月が最近:19時39(視直径33分23秒)
29上弦の月のイメージ上弦:20時28分

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