冬の星を探そう


冬の夜空は豪華版

冬の空には,合計7個の1等星,関東以南では,さらに南の地平線すれすれに見えるカノープスが加わり,8個の1等星が輝いている。

***

冬の訪れを告げるのは,ぎょしゃ座の五角形と,1等星カペラ。カペラは最北の1等星で,ほとんど一年中見ることができる。

次にのぼるのは,銀色の三角の雲のようなプレアデス星団(すばる)や,赤い1等星アルデバラン含むおうし座。
アルデバランはおうしの目,周辺のV字型の星の並びはヒアデス星団。

おうし座の東には,ふたご座とオリオン座が,ほぼ同時に上る。
ふたご座は,明るい2星カストルとポルックスが目印。カストルは2等星,ポルックスは1等星だが,ほとんど同じような明るさに見える。

オリオン座は,三ツ星を囲むように1等星と2等星が四角形を作る。三ツ星の下には,縦に3つの星が並び,真ん中の星は,よく見るとオリオン座大星雲(M42)。双眼鏡があったら覗いてみよう。
2つの1等星は,三つ星の左上がベテルギウス,右下がリゲル。ベテルギウスは赤っぽく,リゲルは青白い。

ぎょしゃ座が天頂に達する頃,こいぬ座が上る。狩人オリオンが従える猟犬で,1等星プロキオンが明るい。
プロキオンより遅れること数十分,全天一の明るい恒星,おおいぬ座のシリウスが上る。

7個の1等星が出そろったら,繋いでみよう


長寿の星カノープス

8番目の1等星りゅうこつ座のカノープスは,シリウスに次いで全天で2番目に明るい恒星だが,関東地方より北では地平線から上らない。
南に低いカノープスを見るのは難しいため,昔の中国ではカノープスを一目見ると寿命がのびると言われたという。関東以南でも地平線ぎりぎりなので,大気の減光を受け全天2番目の明るさは堪能できないが,見つけるのは意外に簡単。

目印は,おおいぬ座の尻尾の3個の2等星。三角形を南に向かって3等分し,右側(西側)の線を南に伸ばすとカノープスだ。
おおいぬ座が真南に来る時間を見計らって探そう。


戀星空入門トップ
(c)Mira House