ポータブル赤道儀 in 1984

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下宿の部屋で作業をする私

 1970年代後半〜1980年代前半。アマチュア向けの天文機材は,まだ豊富ではなかった。裾野が広がりつつあったアマチュア天文家の間で望遠鏡や観測所の自作はそれほど珍しいものではなく,書店の天文書コーナーには自作のための本が並んでいたし,天文雑誌には自作用パーツの広告が載っていた。
 で,それらの本を前に,私は“自作”なる世界に限りなく憧れていた。そう,単なるミーハー。…あ,ミヨちゃんもハナちゃんも自作天文機材に憧れたりしないって(^^;?

 しかし,技術家庭科が完全に男女別カリキュラムだった時代の私は,「モンキーレンチ」と言われて「猿?」と思うような工具&機械に疎い典型的女の子(?)。そんなことは夢また夢と思われた。
 だから,このポータブル赤道儀が存在するのは,ひとえに「自作ポタ赤で星野写真を撮るのが夢」と言った私を献身的に後押ししてくれた友人のおかげ。

 製作から20年。星を撮る機会はめっきり減ってしまったが,この小さなポータブル赤道儀は,これからも,いつまでも私の手元で1984年の思い出を語り続けることだろう


ガイド鏡は塩ビ管にボール紙をはりつけて。
レンズはスリービーチの52mmを通販で購入。
望遠鏡と三脚
角材にボルトを通した三脚部。
極軸のパイプから北極星が見える。
赤道儀
両脇のつまみを回してガイドする。
↓ 鏡筒バンドのベース部分。
鏡筒バンドのベース部分
鏡筒バンドはラバーに金属板を貼り付けた。→
雲台はボンドで固定。
筒は暗闇でも目立つよう?蛍光ピンク(^^;。
ガイドスコープと雲台
架台部分
ガイドスコープの先にはアイピースが直接つけられる。
架台部分
日本専用です。
全体
極軸の微調整には高度調節器を使う。
この高度調節器具は,現在も重宝している。
ぎょしゃ座
1984年12月26日02時10分,露出20分
ペンタックスMX,SMCペンタックス50mm (F1.7),絞りF2.8
自作ポータブル赤道儀(52mmガイド鏡,手動)
トライX,パンドール(24℃)11分
撮影地/静岡県周智郡春野町
『天文ガイド』誌から「ポタ赤を写真で見せて」とのコメントをもらったが,写真は送らなかった。トラX+標準レンズ+手動ガイド(当時の基本)なんて露骨な入選狙いが恥ずかしくなったので…。

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