鈴鹿山(すずかやま) 烏丸通三条上ル

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 伊勢の国・鈴鹿山に棲み人々を苦しめていた悪鬼を退治した,鈴鹿権現(すずかごんげん)・瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)を祀っている。瀬織津姫命は女人の姿で,金の烏帽子をかぶり長刀を持っており,巴御前がモデルであるとも言われている。
 後の山には,赤熊(しゃぐま)で象徴した悪鬼の首が置かれている。
 欄縁金具は,山鹿清華下絵の豪華な四季花鳥文様。

 シルクロード商隊ラクダが描かれた印象的な前懸は,「黄砂の道」毛綴で1989(平成元)年に新調されたもの。

 見送は,皆川月華の染彩「ハワイ蘭花図」で,1982(昭和57)年新調。
 古見送として,文化13(1816)年購入,中国明代の雲龍文様,1622(天啓2)年の年記を持つ紺紙金泥文字,1902(明治35)年作の牡丹鳳凰文様刺繍を所持している。

 胴懸は1728(享保13)年新調の百仙人綴錦は中国清朝時代の作品で,中国故事人物図を繋ぎ合わせて作った屏風綴幔幕。

 山に立つ真松には沢山の絵馬が吊されており,これらは巡行後に盗難除けの護符として授与される。絵馬には鳥居・松・宝珠などの絵が描かれている。
 宵山では,雷除け・安産の絵馬付き粽が出される。

 


 

新町通の巡行


ラクダの前懸は「黄砂の道」

中国故事人物図を繋ぎ合わせた胴懸

 


 

雨の巡行


濡れた真松には,吊された絵馬の影

見送は皆川月華の「ハワイ蘭花図」

美人と誉れ高い御神体

宵山の風景 | 写真集


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