2017年1月の星空

 2017年(平成29年)は,閏年。干支は丁酉(ひのととり)です。
 今年も宜しくお願い致します。

 2017年の夜は西空で明るく輝く宵の明星に始まります。

 年始の空を飾るりゅう座 ι流星群(しぶんぎ座流星群)は,今年は月明かりのない夜間に極大を迎えるため好条件です。この流星群はピークが鋭いため昼間に極大を迎えると条件が悪いのです。極大の3日23時,輻射点はまだ北東の空低い位置にありますが,3日の夜半前から明け方にかけて近年にない良い条件となり1時間あたり40個程度の流星が予想されています。
 長時間空を見上げる流星観察にはしっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に自分なりの観察ポイントを事前に考えて見てみましょう。

 9日~10日にかけて,月がおうし座 のヒアデス星団を通過し,次々と星を隠します。日付変更直後のアルデバラン食では仙台市でアルデバランが月の真ん中を通りますが,日本全国で星食となります。月齢11.3~11.4の大きな月でまぶしいですが,月の暗部へ星が潜入して消える様子なら観察しやすいと思います。

 2016年12月31日に近日点を通過した45P/本多・ムルコス・パジュサコバ周期彗星が,2016年12月から2017年1月にかけて観測可能となり,近日点通過の頃は6等級くらいまで明るくなると予想されます。彗星は恒星に比べてぼんやりと見にくく,しかも夕刻の西空の低い位置ですから双眼鏡などを使って探してください。
 彗星は毎日どんどん動いて位置を変えますので,観察前にはその日の位置を確認しておきましょう。→ 本田-ムルコス-パイドゥシャーコヴァー彗星(吉田誠一のホームページ)

 19日の水星西方最大離角は,日の出直前の午前6時の東京での地平線高度が 7°。かなり低い位置ですが,水星としては悪い条件ではありません。双眼鏡を使って東南東の空低い位置にある水星を探してみましょう。


南中する星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。(冬の星座冬の全天星図

 【上旬】 とけい座(☆) ・ ペルセウス座
 【中旬】 エリダヌス座レチクル座(☆)
 【下旬】 おうし座 ・ かじき座(☆) ・ちょうこくぐ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団

 【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座)
 【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
 【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座)
 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
1 元日(日の出:札幌07:06,東京06:51,名古屋07:01,大阪07:05,福岡07:23)
2 振替休日
アルゴル極小:20時56分
3 りゅう座 ι流星群(しぶんぎ座流星群)が極大:23時(条件最良)
4 地球が近日点を通過:12時56分(0.983au/147,100.998km)
5 小寒:7時8分。太陽の黄経が 285度になる。
6 上弦の月 上弦:4時47分
7 準惑星 冥王星が:12時38分
8 天王星が東矩:6時6分
9 成人の日
木星が西矩:15時31分
月がヒアデス星団の中を通過し星食多数:19時~24時
10 アルデバランの:0時1分
月が最近:15時1分(視直径32分43秒,0.945)
12 満月 満月:20時34分。
金星が東方最大離角:22時18分(-4.4等,離角47°.1 )
13 準惑星(1)ケレスが東矩:19時9分
17 冬の土用の入り:7時40分,太陽の黄経が 297度になる。
18 小惑星(4)ベスタが:20時50分(+6.2等,かに座)
19 水星が西方最大離角:18時43分(-0.1等,離角24°.1 )
20 下弦の月 大寒:6時24分。太陽の黄経が300度になる。
大寒から立春の間に寒中見舞いを出す。
下弦:7時13分
22 月が最遠:9時14分(視直径29分30秒,1.053)
アルゴル極小:22時39分
25 アルゴル極小:19時28分
45P/本田・ムルコス・パデュサコバ彗星が観測好期(2016年12月~2017年1月):夕刻の西空
28 新月 新月:9時7分