2017年4月の星空

 4月になると日が長くなり,また花曇りや菜種梅雨の季節で天気も安定せず,晴れても春霞で空はぼんやり。星を観察する条件は悪くなってきます。けれども,今年の4月は木星が衝を迎え,金星も明け方の空で燦々と輝いています。

 まず,1日の宵の口にアルデバランが起こります。アルデバラン(αTau,0.9等)が月齢4.3の月の暗部に潜入し,明部から出現します。潜入時刻は,東京18:45,札幌18:42,福岡18:33です。双眼鏡を用意すると観察しやすいでしょう。

 同じく1日,水星が宵の西空で東方最大離角を迎えます。水星は短い周期で東方最大離角と西方最大離角を繰り返しますが,黄道の傾きによって地平線高度はかなり違ってくるため,低い位置にあって見えにくいことや,比較的見えやすい高さになることもあります。
 今回の東方最大離角は午後6時半の地平線高度12度で,かなり高く見つけやすい条件です。それでも決して高くはないため,西空が開けた場所で,できれば双眼鏡を準備して探してみましょう。

水星の東方最大離角 (2017-04-01)
水星の東方最大離角 (2017-04-01)

 また,8日に衝を迎える木星が,おとめ座にあって観望好期です。南の空高く,ひときわ明るく輝いているのが木星ですから見間違うことはありません。
 春先は大気の揺らぎも少なく望遠鏡での惑星観測に適する季節で,木星なら月がある夜でも見ることができます。自分で望遠鏡を持たない方も,公共天文台の観望会などに参加して木星の縞模様を楽しんでみてください。

木星 (2017-04-08)
木星 (2017-04-08)

 22日に極大を迎える4月こと座流星群は,痕を残す明るい流星が多く1時間に15個程度の流れ星を期待できる群です。
 今年は21時に極大が予想されていて月も下弦を過ぎたところなので良い条件です。極大の時間帯はまだ輻射点が低い空にありますが,23日明け方にかけて徐々に輻射点高度が上昇し流星も見やすくなっていきます。4月といっても夜中は冷えますので,流れ星観察をされる方は十分に防寒対策を行ってください。

 参考: 流れ星を見てみよう

 30日には明け方の東の空で金星が最大光度を迎えます。早起きして,心が洗われるような夜明けのヴィーナスの輝きを見てみましょう。

最大光度の日の金星 (2017-04-30)
最大光度の日の金星 (2017-04-30)

 6月中旬に衝を迎える土星が,夜半前の南東の空でだんだん見やすくなってきます。
 2009年に真横から見た土星の環は 2019年へ向かって開いている最中で,小望遠鏡でも土星らしい姿が楽しめます。望遠鏡の中の惑星の像がピッタリ止まって見えるような夜があったら,ぜひ高倍率で眺めてみましょう。スケッチして今年の姿を記録しておくと翌年との環の開き具合の違いがよくわかります。


南中する星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。 (春の星座春の全天星図

 【上旬】 らしんばん座
 【中旬】 ほ座
 【下旬】 うみへび座 ・ カメレオン座(☆) ・ こじし座 ・ しし座 ・ ポンプ座 ・ ろくぶんぎ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団


 【惑星状星雲】 NGC3242 (うみへび座), M97 (おおぐま座)
 【散開星団】 M44 (プレセペ,かに座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82・M101 (おおぐま座), M65・M66 (しし座), かみのけ座~おとめ座銀河群
 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
1 アルデバランの(東京潜入:18時45分)
水星が東方最大離角:19時18分(-0.1等,離角19°.0)
いて座 R(周期268日,変光範囲6.7等-13.0等)が極大光度
4 上弦の月 上弦:3時39分
清明:23時17分。太陽の黄経が 15度になる。
6 小惑星(3)ジュノーが西矩:10時43分
8 木星が:20時40分(おとめ座,-2.5等)
11 満月 満月:15時8分
12 準惑星 冥王星が西矩:15時21分
こじし座 R(周期372日,変光範囲6.3等-13.2等)が極大光度
14 天王星が:20時15分
15 月が最遠:19時5分(視直径29分28秒,1.055)
16 カシオペヤ座 R(周期430日,変光範囲4.7等-13.5等)が極大光度
17 春の土用の入り:4時47分。太陽の黄経が 27度になる。
りゅう座 R(周期246日,変光範囲6.7等-13.2等)が極大光度
19 下弦の月 下弦:18時57分
20 水星が内合:5時32分
穀雨:6時27分。太陽の黄経が 30度になる。
22 小惑星(4)ベスタが東矩:7時36分
4月こと座流星群が極大(条件:良):22時
24 ペガスス座 R(周期378日,変光範囲6.9等-13.8等)が極大光度
26 新月 新月:21時16分
28 月が最近:1時15分(視直径33分14秒,0.935)
29 昭和の日
こいぬ座 R(周期338日,変光範囲7.3等-11.6等)が極大光度
30 金星が最大光度:6時24分(-4.5等)