ロンドン旅行記 ★ コッツウォルズ(5)

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参考文献

5. ボートン・オン・ザ・ウォーター (Bourton-on-the-Water, 2008-05-25)

 ボートン・オン・ザ・ウォーターは,ストウ・オン・ザ・ウォルドの南に位置する大きな村で,町の中心を流れるウィンドラッシュ川(River Windrush)にかかる石橋の風景は,コッツウォルズの観光案内には必ず載っている。
 レストランや土産物,B&Bのほか,クラシックカー博物館(Cotswold Motor Museum)や,ボートン・オン・ザ・ウォーターの1/9ミニチュアが見られるモデル・ビレッジ(The Model Village)など,ミュージアムも充実している観光の町である。


Bouton on the Water, Cotswolds England → 高画質版

 私達のツアーはこの町で2時間を予定しており,各自で昼食を済ませることになっていた。朝食が早く量も少なかった上に,ガイドのMさんがバスの中で名物料理の話を色々聞かせてくれたため,かなりおなかが空いている。
 イギリスへ来て以来,結局まだ一度もティーを飲んでいなかったので,私達はティールームへ入ってクリーム・ティーを頼むことに決め,店を探した。

 “クリーム・ティー”というのは,ティーと一緒にクリーム系のものを食べるセットで,通常,生クリームとスコーンが出てくることが多いようだが,食べ物はクリームチーズのサンドイッチだったり,ケーキだったりすることもあるようだ。
 一方“アフタヌーン・ティー”と言えば,サンドイッチもケーキもたっぷりついており,お値段も高く,小食な日本人にはお茶というよりヘビーな食事という感じ。そんなに沢山食べる自信はなかった。


※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。

Bourton-on-the-Water

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Nikon D200
Fujifilm FinePix S2 Pro
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 解散場所のすぐ近くに「The Chestnut tree」というティールームがあったが,気がかりなことが一つ。入り口にカード支払いOKのマークが出ていない。
 明日が帰国なので,我々はもうほとんど UKポンドを所持しておらず,クレジットカードが使えなければお茶すら飲めない状態だった。ロンドンの店や観光地ではどこでもカードが使えたのでカードが使えない事態は想定していなかった。

 こんな観光地でカードが使えないなんてことはないだろうと思ったが,万が一ということがある。念のため,まず店の人にカードでの支払いはOKかと聞いてみた。すると,カードは15ポンド以上でないと使えないという返答。
 幾ら空腹といっても,15ポンド分も食べるほどお腹に余裕はない。とりあえずその店で食べることは諦めて,他を探すことにした。よもやこんな落とし穴があったとは。


 ガイドブックでよく見掛ける橋を渡ったところにクリームティーの看板が出たB&Bがあり,クレジット・カードのマークも出ていたので,そこへ入ることにした。空腹に加え,相変わらずの雨で身体は疲れ切っており,早く座って何か飲んだり食べたりしたかった。
 古い建物で中は狭いが,まだ席は空いている。壁にはアリスがお茶をしている絵。所狭しと置かれているテーブルの一つに座り,クリームティーを注文した。


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 やがて出てきたのは,大きめのスコーンにバター,ジャムが2パック,紅茶と生クリームが入った容器。
 スコーンは日本で売っているスコーンに比べると甘さがなく,どちらかというとパンに近い味だ。キューガーデンズで食べたスコーンも同じだった。生クリームも砂糖を加えずにホイップした感じで甘くないので,ジャムと一緒にたっぷりつけても甘すぎず,適度なこくが出る。体が冷えて疲れていたので,出されたバターもジャムもクリームも全部使い,ティーは,後半はミルクをたっぷり入れてみた。


 観光客の人数の割りには,この街には食事処が少ないのかもしれない。店は常に混雑していて,客の入れ替わりが激しい。
 あまり長居もできない感じだったが,何しろ疲れていたので,少々時間をかけてクリームティーを楽しませていただいた。

 店を出る前にお手洗いを済ませておこうと思ったが,しかし螺旋階段を上ったところにあったトイレは男女兼用で一つしかなく,並ばないと入れない状態。しかも並ぶ場所は非常に狭い。狭い場所に男女混合で並んでトイレの順番待ちをしなければならないとは。
 私の後ろには大きな白人男性が並んでいたが,トイレから出て戸を押さえると,「ありがとう」と日本語が返ってきた。イギリスでは一度も中国人や韓国人と間違えられず印象がよかったのだが,観光地の観光客まで日本語で話しかけてくれるというのは,ちょっと感激だった。


 私がトイレで長々と並んでいる間に連れ合いが勘定を済ませてくれていたのだが,実はここで一悶着。
 この店もカードでの支払いは10ポンド以上だったのだ! 私たちの飲食金額はそれに満たず,店長まで出てきて大変だったらしい。「現金ないよ」というと,仕方なくカードで払わせてくれたとのこと。
 カード支払いは10ポンド以上であるとメニューに明記されていたそうで,表にカードのマークが出ているからといって安心せず,注文時まで細心の注意を払うべきだったらしい。クリームティーはメニューに載っていなかったので,我々はメニューなどよく見ずに注文したのだった。


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 店を出たあとは,ミニチュア博物館を目指して川沿いを歩いてみた。やっぱりカモがいっぱいだ。そして,コッツウォルズに来て以来ずっとそうだが,日本人観光客がとても多い。ロンドンでは滅多に日本人を見かけなかったので,少々不思議な気がした。


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 ミニチュア博物館は,ガイドブックによると3ポンドだったが,値上がりしていた。カードでOKかと聞くと,OKだが外へ出て右に曲がったところのホテルでチケットを買って来いという。
 雨は相変わらず降っているし,ミニチュアは野外だし,そこまでするならまあいいや,という気になって,入るのはやめてしまった。実はけっこう楽しみにしていた博物館だったのだが,雨というのは全ての気力を削いでしまう。


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 ミニチュア博物館を離れぶらぶらと歩いているうちに,やがて雨が止んで,傘を閉じることができた! 傘がないとは,何とありがたいことなのだろう!

 土産物の店に入ってフクロウの置物を探して歩いたが,超高い40ポンドもするようなのか,安くていまいちなのかしかなくて,見つからない。クリスマス用品の店があって,そこのツリーに白いフクロウが下がっていて,2.9ポンドくらい。店の人に聞くとカードOKということだったので買おうとしたら,5ポンド以上でないとカードは使えないと言われ,他に欲しいものも見あたらず諦めた。

 ロンドンでは水1本でもカードで買えたのに,やっぱり田舎はそこまで便利ではないのだった。教訓だ。買い物は諦め,あとは歩いて写真を撮って過ごすことにした。


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 川沿いの芝生の上はカモの番いのたまり場で,人慣れしている彼らは逃げようともしない。
 河岸の花環を飾った十字架は戦没者記念塔らしく,「Please Respect This War Memorial Keep Out」の看板がついていた。"Keep Out" の文字などどうでも良いカモにとって,このメモリアルの柵の中は邪魔されずに寛げる場所になっているようだった。


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 商店街が途切れるあたりにはモーター・ミュージアムがあり,雨の降る暗い日だったにもかかわらず,川の対岸から見るとかなり美しい。

 モーター・ミュージアムまで歩くと,そろそろ2時間の滞在時間も終わりに近づいていた。
 地図を見るとモーター・ミュージアムのすぐ先に教会があったので,私達は教会を見た後集合場所へ移動することにした。


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 セント・ローレンス教会(The Church of St. Lawrence)は,有名なバーフォードの教会に比べると随分小さい建物で,地元の建築家,ウィリアム・マーシャル(William Marshall)によって設計されている。内陣には14世紀の古い建物が残っているらしい。
 その後,1875〜90年に,サー・トーマス・ジャクソン(Sir Tomas Jackson)が大々的に改築し,内陣と塔はそのままに,新しい会衆席と北側の回廊を新築し,今に至っているとのこと。


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 教会の写真を一通り撮って集合場所へ向かう頃には,再び雨が降り始めた。
 集合場所になっていたホテル(The Dial House)の庭がとても美しかったので最後にカメラに納めたが,レンズに水滴がついて上手く撮れず。
 集合場所から皆で駐車場へ移動してバスに乗った。


Bouton on the Water, Cotswolds England (2) → 高画質版


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外部リンク
 ・コッツウォルズ - Wikipedia
 ・みゅうMIKI TRAVEL
 ・Welcome to Bourton-on-the-Water
 ・Bourton on the Water in the Gloucestershire Cotswolds
 ・Bourton Model Railway
 ・Welcome to Cotswold Perfumery Ltd.
 ・THE CHURCH OF ST LAWRENCE BOURTON-ON-THE-WATER


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