★参考文献
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飛行機の定刻は14:45着。10分ほど早めに到着したが,飛行機を降りるまでには少々時間がかかった。セキュリティの都合とかで足止めされていたのだ。ファーストクラスに要人でも乗っていたのだろうか?
折りしも,翌5月28日から30日まで横浜で第4回アフリカ開発会議が開催されることになっており,この日,各国の関係者たちが続々と成田へ到着していたのだった。アフリカから日本なら,ヒースロー,シャルル・ド・ゴール,スキポールなどヨーロッパのハブ空港を利用するのが通常手段だろう。私たちと同じ飛行機で成田へ飛ぶ要人があったとしても,不思議はない。
ファーストクラスの座席というのは飛行機を降りるときに通って見ることすらできない特別な場所,ビジネス以下の乗客は座席にしばらく留まる理由すらまともに教えてもらえないのね,なるほどねー,という感じだった。
さぁ,ようやく出られるというアナウンス。エグゼクティブクラスなので,こうなると後は早い。さっさと飛行機を降りて JA736J に別れの挨拶をし,あとはひたすら先を急いだ。
これから羽田へ移動し再び飛行機に乗って熊本へ飛ぶわけだが,もしかして,急げば熊本行きを1便早い飛行機に変更することができるかもしれない! 帰国したからには一刻も早く帰宅したかったのだ。
私たちは急ぎに急いで帰国手続きをし,手荷物受取所へ向かった。ヒースロー空港到着時には仇になってしまったドアサイドのタグが,今回は大いなる助けになる筈だった。
案の定,ほとんど待つこともなくスーツケースは現れ,すぐに税関を通る。申告する物もなく,ここもあっという間。飛行機を降りたのが14時40分で,ここまで10分くらいしかかかっていない。上出来だ!
到着ロビーへ出ると,NtoさんはJAL手ぶらサービスのカウンターでスーツケースの配送手続きをし,その間に私は羽田へのリムジンバスのチケットを購入。15時5分発のチケットを手に入れることができた。よし,時間的には羽田で1便早い飛行機に間に合う!
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成田空港 Panasonic LUMIX DMC-FX33
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バス乗り場は,出発の日,ホテルの送迎バスを降りたのと同じ15番乗り場。向かいには初日にホテル日航成田へ向かった33番乗り場が見えている。旅の行程を確実に戻っていく感じだ。
バスを待ちながら NtoさんがJALへ電話し飛行機の変更を交渉してくれたが,どうにも埒が明かない。乗りたい便に空席が残っていることは確認できたが,変更は羽田に到着してカウンターへ行かないとやってもらえないらしい。
かくなる上は,空席が埋まらぬうちに一刻も早く羽田へ到着できることを祈るばかりである。そういう状態だったもので,間違えてバスに乗ってきてぐずぐずと迷っている乗客があったときには思わず必要以上にイライラしてしまった(^^;。
ともかくも,バスは無事に成田第二ターミナルを出発し,第一ターミナル経由で羽田へ向かった。
羽田空港へ着いた。JALを利用する私たちが降車するのは第一ターミナルである。
バスを降りると,Ntoさんは身軽になってカウンターへ向かってまっしぐらに走り,私が荷物を引き受けて後を追う。そうして無事,予定していたJL1815便(19:05発)から1便早いJL1813便(17:15発)に変更することができたのだった。帰宅時刻が2時間早ければ,それだけ翌日も楽になる。本当に助かった!
だが,羽田空港での時間は少なくなった。
まず,急いで北ウイングへ向かった。勿論熊本行きは南ウイングだが,千疋屋のお菓子をお土産に買って帰りたかったのだ。千疋屋は北ウイングにしかない。
買い物を終えると,専用セキュリティゲートでセキュリティチェックを受け,ラウンジで荷物の整理をするだけの時間しか残されていなかった。16時50分にはラウンジを出て南ウイングへ向かう。数年に一度しか行かない成田と違って羽田の風景には見覚えもあり,次第に「知っている場所へ帰ってきた」気分になってきた。
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羽田空港 Panasonic LUMIX DMC-FX33
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ゲートで待っていたのは小さな MD-81 JA8554だ。最近一番よく乗る機種なので,機内の雰囲気も見慣れている。
いよいよ最後の行程,ここまで順調な旅ができたことに感謝しつつ,MD-81に乗り込んだ。
夕陽を浴びて離陸した飛行機は,富士山の上を通って西へ向かう。日本を発つ日に見送ってくれた富士山が,今度は帰国を迎えてくれていた。異国への旅路の横路と復路,両方でこの山を目にすることができるとは,何と幸せなことだろう。
順調なフライトで,19時着の予定が18時50分には熊本空港へ到着した。
湿気を多分に含んだ生暖かい空気が肌にまとわりつく。この不快な湿気,しかし肌を確実に保護する湿気,これが故郷の空気。
そして,大きな花の植木鉢が並ぶ見慣れた熊本空港のターミナル。こここが私たちの出発と到着の場所だった。
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熊本空港 Panasonic LUMIX DMC-FX33
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怒濤のように過ぎたロンドンでの5日間。まだまだ時間が足りなかった。
「When a man is tired of London, he is tired of life; for there is in London all that life can afford. :ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者である。ロンドンには人生が与えることのできる全てがある。」
英語辞典の編集とシェイクスピアの研究で知られる18世紀の文学者サミュエル・ジョンソンの言葉である。たった5日間で足りないのは当たり前。
何度でも何度でも,許される限り足を運んでみたくなる街,それが私の見てきたロンドンだった。
(Fin.)
外部リンク
・成田国際空港公式WEBサイト
・JAL国際線 - JAL手ぶらサービス
・Airport Limousine(東京空港交通)
・羽田空港ターミナル BIG BIRD
・JAL−航空券 予約・空席照会・運賃案内−
・熊本空港 オフィシャルサイト