オリオン座の三つ星の北で赤い光を放つα星ベテルギウスは，半規則型の脈動星です。
脈動星（脈動変光星）とは星が膨張・収縮を繰り返して明るさが変わる変光星です。ベテルギウスは、その変光範囲や周期の規則性によって半規則型に分類されています。
オリオン座にはα星ベテルギウスとβ星リゲルの二つの1等星がありますが，よく気をつけて見てみると，ベテルギウスは，リゲルと同じくらい明るく見えることもあれば，ずっと暗く見えることもあります。
最近までずっと，比較的明るい状態が続いていたベテルギウスですが，今年に入って減光を続け，2006年10月半ば現在，お隣にあるγ星ベラトリックス（2等星）より少し明るいくらいの状態です。
下記の光度曲線を見ると，2006年2月には0.3等前後の明るさだったベテルギウスは，10月に入って1.2〜1.3等，この半年で1等級くらい暗くなっていることがわかります。
この機会に，有名な１等星ベテルギウスの明るさが変わっていく様子を観測してみませんか？
ベテルギウスの変光星図
・GIF (A4,200dpi)
・PDF
なお，観測報告については，日本変光星研究会のホームページの観測報告と集計のページをご参照ください。変光星の観測方法は，当サイトの変光星を目測してみようで紹介しています。
（変光星図及び光度曲線の作成：永井和男さん）
