11月の星空
10月30日に内合を迎えた水星が,11月に入ると明け方の東の空で見られるようになり,15日に西方最大離角を迎えます。この日の水星は,夜明け前の午前5時半,東南東の空に10度ほどの高さで見えています。
水星より高い,地平線から30度くらいの高さには火星(+1.7等)も輝いていますから,早起きして水星と共にシーズンより一足早い火星を楽しんでみてもいいですね。
惑星は,おうし座にある土星と木星が,月後半に相次いで衝を迎え,観測好機です。秋は,冬型気圧配置になると気流が乱れて観測しにくくなりますが,風のない日に望遠鏡を向けてみましょう。木星なら,縞の2〜3本,土星なら環がよく見えるはずです。土星は環の傾きが大きいために,“カッシニの空隙”と呼ばれる環と環の隙間を見ることができるかもしれません。
17日から18日にかけて極大を迎えるしし座流星群は,昨年大出現を見せました。今年も出現の可能性がありますが,月が大きく条件がよくありません。日本では2001年の条件がよく期待されていますが,本年も月が高くなる前に見てみましょう。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】
【中旬】 きょしちょう座(☆)
【下旬】 アンドロメダ座 ・ うお座 ・ ちょうこくしつ座(☆)
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜日 | 月 | 天文現象 |
4 | 土 | 上弦:16時27分 | |
7 | 火 | 立冬:太陽の黄経が 225度になる。 | |
12 | 日 | 満月:6時15分 | |
15 | 水 | 水星が西方最大離角(-0.5等,離角19度20秒)。 | |
17 | 金 | しし座流星群の極大。 | |
19 | 日 | 下弦:00時24分 | |
20 | 月 | 土星が衝(-0.4等,おうし座)。 | |
22 | 水 | 小雪:太陽の黄経が 240度になる。 | |
26 | 日 | 新月:08時11分 | |
28 | 火 | 木星が衝(-2.9等,おうし座)。 |