1月の星空
冬の星座は明るい星が多くにぎやかですが,今年は木星と土星がおうし座に輝き,さらに夕刻の空で金星と水星が相次いで東方最大離角を迎えて見頃となります。細い月が夕空にかかる26日〜28日頃は,特に毎日の惑星と月の位置の変化が楽しめます。
年始の空を彩るりゅう座ι流星群は3日の夜に極大を迎えますが,夜半過ぎには月も沈んで観測条件良好となります。多い年なら1時間に20〜30個の流星が流れますから,防寒には充分注意して観望しましょう。
部分食始 | 10日 03:42 |
皆既食始 | 10日 04:49 |
食最大 | 10日 05:21 |
皆既食終 | 10日 05:51 |
部分食終 | 10日 06:59 |
10日の明け方(9日深夜)には皆既月食が見られます。最大食分は1.195で,2000年7月(1.773)ほど深い食ではありませんが,晴天率の高い太平洋側では観望のチャンスです。食が浅い分,皆既中の赤銅色も分かりやすいかもしれません。最後は薄明の中となりますが,ぜひ観望してみましょう。この後日本では,2004年5月まで皆既月食を見ることはできません。
月食時刻の詳細は左の表の通りです。月の見える位置についてはこちら,観察ポイントについてはこちら,今後の月食の情報についてはこちらをご覧下さい。
また,皆既中の月にふたご座δ(ワサト)という3等星が隠される星食(えんぺい)が起こるので,双眼鏡などで観察してみるとよいでしょう。各地での星食の様子はこちらをご覧ください。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 とけい座(☆) ・ ペルセウス座
【中旬】 エリダヌス座 ・ レチクル座(☆)
【下旬】 おうし座 ・ かじき座(☆) ・ちょうこくぐ座(☆)
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座)
【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座)
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜日 | 月 | 天文現象 |
3 | 水 | 上弦:07時32分 りゅう座ι流星群(四分儀座流星群)が極大:21時 | |
5 | 金 | 小寒:太陽の黄経が 285度になる。 | |
10 | 水 | 満月:05時24分。 皆既月食(最大食分 1.195,食最大時刻5時21分) ふたご座δ(3.5等)の星食:04時19分 | |
16 | 火 | 下弦:21時35分 | |
17 | 水 | 冬の土用の入り:太陽の黄経が 297度になる。 金星が東方最大離角(-4.4等,離角 47度6分) | |
20 | 土 | 大寒:太陽の黄経が300度になる。 大寒から立春の間に寒中見舞いを出す。 | |
24 | 水 | 新月:22時07分 | |
25 | 木 | 月が2001年最遠(04時,40万6562km) | |
28 | 日 | 水星が東方最大離隔(-0.6等,離角 18度26分) |