☆6月の星空

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2001年6月の星空情報

 梅雨空で星空観望もままならない季節ですが,今年は惑星の話題が盛りだくさんです。

 まず,6日に冥王星が衝を迎えます。冥王星は暗くて大望遠鏡がないと見ることができませんが,衝の頃は+14等まで明るくなります。それでも10cmクラスの望遠鏡では厳しいかもしれませんが,望遠鏡の限界に挑戦しながら探してみてもよいでしょう。
 次は8日の金星の西方最大離角。明けの明星金星が,太陽から離れて高々と輝きます。

 そして最も注目に値するのが,13日に衝を迎え,22日に中接近する火星でしょう。(火星の位置
 火星は2年2ヶ月ごとに地球へ接近しますが,軌道が楕円であるため接近のたびに地球からの距離が違っており,今回の接近は中接近となります。
 惑星は,何度も何度もよくよく見ていると,だんだん表面の模様が見えるようになっていきますので,望遠鏡を持っている人はぜひ何回でも火星を見てみてください。できればスケッチをすると,模様を見る目が養われます。
 火星の表面の模様は1時間もすると変わっていきますから,一晩に何回も観察してみると,自転の様子がわかります。

 27日のポン・ウィンネッケ流星群は,1998年に突然的に多数の流星が流れて騒がれました。今年も条件がよいので注目してみましょう。

 なお,21日の新月には皆既日食が起こりますが,皆既帯はアフリカ大陸の南を通り,日本から見ることはできません。


南中する星座 (夏の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 おとめ座 ・ ケンタウルス座 ・ りょうけん座
 【中旬】 
 【下旬】 うしかい座 ・ コンパス座(☆)

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団

 【球状星団】 M3 (りょうけん座), NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座), M51 (子もち星雲,りょうけん座), かみのけ座〜おとめ座銀河群


 惑星用語の説明はこちら
曜日天文現象
 芒種:太陽の黄経が 75度になる。
満月:10時39分
冥王星が衝:02時(+14等,へびつかい座)
 金星が西方最大離角(-4.3等,離角45度50分)
11 入梅:太陽の黄経が 80度になる。
13 火星が衝(-2.3等,へびつかい座)
14下弦:12時28分
木星が合
21新月:20時58分
夏至:太陽の黄経が 90度になる。
22 火星が中接近(-2.3等,視直径20秒8)
27 ポン・ウインネッケ流星群が極大:19時
28上弦:12時20分


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