☆10月の星空

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2001年10月の星空情報

 2001年の10月は中秋の名月に始まります。“中秋の名月”とは旧暦8月15日の月のことで,別名“芋名月”といい,昔から里芋を供える習慣がありました。

 10月にはいると,おうし座にある土星,ふたご座にある木星が夜半過ぎに昇ってくるようになり,少しずつ見やすくなってきます。8日には北日本で土星食が見られ,その他の地域でも月が土星のすぐ近くを通過するのが見られます。

 同じく8日の夜,ジャコビニ流星群が極大を迎えますので,ふんわりと優雅に流れる流星がないか,気をつけてみてください。母彗星であるジャコビニ・ヂンナー彗星が回帰したのは3年前でしたが,ジャコビニ流星群は近年母彗星の回帰がなくても少数ながら見られるようになってきています。

 11日のふたご座82番星の接食は,2001年に起こる北限界線の接食の中では好条件です。秋田県秋田市と岩手県安家川河口付近を結ぶ線で見られ,この線より南側の地域では,星が月に隠される星食(えんぺい)となります。

 21日のオリオン座流星群は,月が小さく週末とも重なり観望条件最良です。オリオン座流星群はハレー彗星関係群で,毎年コンスタントに1時間10〜15個ほどの流星を見せてくれます。

 30日には水星が明け方の東の空で西方最大離角を迎えます。午前5時半の高度は約10度であまり高くありませんが,金星がすぐ近くに輝いていますので,空が開けている場所なら探しやすいでしょう。


南中する星座 (秋の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 インディアン座(☆) ・ こうま座 ・ はちぶんぎ座(☆) ・ やぎ座
 【中旬】 ケフェウス座 ・ ・
 【下旬】 つる座 ・ とかげ座 ・ ペガスス座 ・ みずがめ座 ・ みなみのうお座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団

 【惑星状星雲】 M27 (あれい状星雲,こぎつね座), M57 (環状星雲,こと座), NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
 【散光星雲】 NGC7000 (北アメリカ星雲,はくちょう座)
 【球状星団】  M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座), M56 (こと座)


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曜日天文現象
 中秋の名月
満月:22時49分
 土星の食(札幌:潜入3時30分,出現4時32分)
ジャコビニ流星群の極大:17時
寒露:太陽の黄経が 195度になる。
10下弦:13時20分
11 ふたご座82番星(6.2等)の接食:1時49分
17新月:04時23分
20 秋の土用の入り:太陽の黄経が 207度になる。
21 オリオン座流星群が極大(10時)。
23 霜降:太陽の黄経が 210度になる。
24上弦:11時58分
30 水星が西方最大離角(-0.5等,離角18度34秒)


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