1月の星空
この1月も,ふたご座の木星とおうし座土星が明るい冬の星座に加わって,にぎやかな星空です。特に木星は,元日の15時に衝を迎え観望好期。木星は,小望遠鏡でも縞模様や衛星の移動が分かる面白い天体です。月が明るい夜でも大丈夫ですから,できるだけ風のない日を選んで見てみましょう。縞模様のスケッチをしてみると,目が慣れてだんだん模様が見えるようになってきます。
4日未明に極大を迎えるりゅう座流星群は,残念ながら下弦前の月明かりの影響を受けます。それでも明け方の空で,流星を見ることが期待できますので,しっかりと防寒対策をして見てみましょう。
17日のみずがめ座τ(4.1等)の接食は,今年の接食の中では比較的条件がよく,北海道の渡島半島と知床半島を結ぶ線上で見られます。接食の線上へ行くことができる人は,ぜひ月の凹凸に見え隠れする星の姿を楽しんでみましょう。この線より北側の地域では,星が月に隠される星食(えんぺい)を見ることができます。
25日深夜の土星食は,中部以西の地域で見られます。月齢11の比較的大きな月ですが,土星は月の暗い部分へ潜入します。望遠鏡があると楽しめますが,土星食は双眼鏡や肉眼でも十分楽しむことができます。
2日後の27日には,北日本で木星食が見られますが,明け方で月没が近いため,条件は悪そうです。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 とけい座(☆) ・ ペルセウス座
【中旬】 エリダヌス座 ・ レチクル座(☆)
【下旬】 おうし座 ・ かじき座(☆) ・ちょうこくぐ座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座)
【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座)
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
1 | 火 | 木星が衝:15時(-2.7等,ふたご座) | |
4 | 金 | りゅう座ι流星群(四分儀座流星群)が極大:3時 | |
5 | 土 | 小寒:太陽の黄経が 285度になる。 | |
6 | 日 | 下弦:12時55分 | |
12 | 土 | 水星が東方最大離隔(-0.6等,離角 19度01分) | |
13 | 日 | 新月:22時29分 | |
17 | 木 | 冬の土用の入り:太陽の黄経が 297度になる。 みずがめ座τの接食:17時41分(4.1等,南限界) | |
20 | 日 | 大寒:太陽の黄経が300度になる。 大寒から立春の間に寒中見舞いを出す。 | |
22 | 火 | 上弦:02時47分 | |
25 | 金 | 土星食:福岡潜入01時48分,福岡出現2時29分 | |
27 | 日 | 木星食:札幌潜入04時53分,仙台潜入05時08分 | |
29 | 火 | 満月:07時50分。 |