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明るさが変わる(変光する)星のことを,“変光星”と呼んでいます。
変光星には,周期的に変光する星,不規則に変光する星,新星や超新星のように突然明るくなる星,逆に突然暗くなる星など,様々なタイプの星があります。
そんな変光星の中には,宇宙の物差しとして使われてきた“ケファイド型”と呼ばれるタイプの星もあります。
ケファイド型変光星は明るさと変光周期の間に一定の関係を持っており,観測して周期を求めると星の本当の明るさが分かるのです。実際に,大マゼラン雲やアンドロメダ銀河までの距離は,その中のケファイド型変光星を用いて測定されました。
周りにある明るさが変わらない星と変光星とを比較すると,変光星の明るさ(光度)がわかります。これが変光星観測です。このとき,比較に使った明るさが変わらない星のことを “比較星”,また変光星の光度を求めることを “目測” (もくそく)と呼んでいます。
変光星には,流星,彗星,惑星あるいは天体写真のように,見てすぐにわかる派手さはありません。観測も,最初は目測した結果を記録していくだけです。
けれども観測を始めて数日あるいは数十日たって,星の明るさが変わっていくことを自分の目で確認した時の面白さは格別です。さらに観測結果をまとめてグラフを作ると,面白さは倍増するでしょう。
星が変光するのは,その一生の中でもほんの一瞬の間だけ。
私たちの観測データは,まさしくその一瞬の星の息吹をとらえているのです!