五月といえば日本では春から初夏へと移りゆく若葉の季節ですが，英国でも花々が競うように咲き乱れる青葉の美しい季節です。
五月の英語名“May”はそういった様子を表しており，“マイア（Maia）に捧げる月”という意味です。マイアは，繁殖や成長を司る春の女神。
生命の力強さを感じる月“May”という言葉は，この他に，人間の若い盛りを示す“青春”という意味や，５月頃に白や紅色の花をつけるバラ科の低木“サンザシ”という意味にも用いられます。サンザシは英国では生け垣と好まれているそうです。また“May”は女性の名前にも使われますね。
英国で5月1日に行われるMay Day（５月祭）と呼ばれる春祭りでは，この日のために選ばれた少女May Queen（５月姫）が花の冠をかぶって座り，その前にはリボンや花々で飾られたMaypole（５月柱）が立てられます。
集った人々は，May Queen に捧げるための歌や踊りを Maypole の周りで披露し，春の訪れを楽しみ祝います。
