コスモス(秋桜,cosmos)

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コスモス
【英国の花言葉】 全草 : 乙女の真心
 白 : 乙女の純潔
 赤 : 乙女の愛情

 各地の高原や休耕田,そして道端などで風に揺れるコスモスは,その優しい色合いや姿から,秋を告げる代表的な花として親しまれています。メキシコ原産のキク科の一年草で,コロンブスがアメリカ大陸へ到達した後ヨーロッパへ入り,改良されて園芸種として栽培されるようになりました。

 最近では周年見ることができるようになりましたが,コスモスは,本来日が短くなってくると開花する短日性植物で開花時期は10月頃。日本に入ってきたのは1879(明治12)頃と言われています。
 群生して咲く様子が桜を思わせたことからアキザクラ(秋桜)の和名を持ちますが,今ではギリシャ語のコスモスがそのまま日本語として取り入れられ,秋桜の字が当てられるようになりました。原語のコスモス(kosmos)は,“飾り”“美しい”などの意味で,花が美しいことにちなんでいます。

 コスモスにはもう一つ,オオハルシャギク(大ハルシャ菊,大波斯菊)という和名がありますが,こちらは大きなハルシャギクという意味で,“ハルシャ”はペルシアの古称。大春車菊という字が当てられることもあります。
 ちなみにハルシャギクは,6〜7月にコスモスに似た花を咲かせるキク科の一年草。ジャノメソウとかクジャクソウという名で親しまれています。

 たおやかな印象のコスモスですが,なぎ倒されても踏みつけられても起きあがるたくましい花であることでも知られます。
 コスモスという言葉には“調和”や“宇宙”という意味がありますが,美しく,かつ生命力に溢れたこの花は,まさに調和のとれた宇宙の象徴のようにも思えます。


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