| 【英国の花言葉】 | ラン科全草 | ： 美人，華麗 |
| カトレア | ： 優雅な女性，魔力 | |
| シプリペデュウム | ： 変わり易い愛情 | |
| デンドロビウム | ： 我がままな美人 |
ランと言ってあなたがまず思い浮かぶのは，何でしょう？ 気品溢れるピンクのシンビジウム？ ランの女王とも言われる大輪のカトレア？ 黄色いスカートを着た女の人みたいなオンシジウム？ それとも清楚なデンドロビウム？
百花の女王と讃えられる華麗なランは，毅然とした品格を漂わせて咲き誇ります。聖夜に，そして年の終わりを彩るのに相応しい花と言えましょう。
ランというのはラン科に属する植物の総称ですが，ラン科には約2万5000もの種があり，被子植物中もっとも大きな科の一つで，単子葉植物の進化の頂点に位置しています。
種類の多さの割に，ラン科には人間の食用として利用されるものはほとんどなく，香料として利用されるバニラは貴重な存在。対照的に花と香りは観賞用に非常に重宝され，ラン科の特徴となっています。
美しいランは，ギリシア神話ではバッコス祭に女官を犯して八つ裂きになったサテュロスの息子オルキスの変わり果てた姿とされ，このためランの根から作られる生薬サレップには催淫性があると信じられていました。娼婦は飲用にしてこれを用いたと言われます。
英語でランを指す2つの単語 orchis（温帯自生のハクサンチドリ属），orchid（熱帯産や温室栽培の美麗な種）が，共にその塊茎の形からギリシア語の orchis：睾丸 を語源とすることも，この神話との関係が感じられ興味深いですね。
