このフクロウとの最初の出会いは2004年の年明け。写真の中だった。友人の部屋の棚の上で,彼女の大切な写真や版画を飾ったフレームに囲まれ,すっくと佇んでいた。
大切にされているフクロウだとすぐさま感じ,「フクロウちゃんは,どこの子ですか?」と思わず尋ねたものだ。天文雑誌に投稿した写真が採用された時に送られてきたのだという。
約1年後,2005年2月には,訪れた彼女の部屋で,実物のこの子に出会って挨拶もした。
そして更に時は流れ,様々な変化が時と共に過ぎてゆき,このフクロウは,彼女の手で私の元へと送り届けられることになったのだった。
2006年,春分も過ぎた3月23日夜のこと。
ずっしりと重いガラス製のフクロウ,ずっと白い磨りガラスだと思っていたが,手に取ってみると青みがかった乳白色。初めて見る横顔は,丸い嘴と尖ったお尻が印象的だった。
彼女の部屋で暮らした月日と変わらぬ幸せを,私と共に過ごして欲しい。心から…。
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