大雪と冬至

 季節の歩みを話題にするとき,立春・大暑・白露・大雪などの名前をよく耳にします。
 これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と言って,太陽の黄道上の位置によって決められた季節区分です。太陽の黄経(おうけい)(※)が0度になった時を“春分”,そこから太陽が15度進むごとに,清明・穀雨・立夏・小満…と名付けられています。

(※)黄経とは,天球上で太陽が通る道=黄道における経度のことです。春分の時の太陽の位置=春分点から東回りに計ります。


 七十二候(しちじゅうにこう)は,この二十四節気を細分化し気候を表したものです。
 区分が細かすぎて実用的でなく,実体不明な動植物の名も多いことから,現在では半夏生を除きあまり使われていません。

二十四節気と七十二候


大雪

 太陽の黄経が 255度。
 小雪から数えて15日目。太陽暦で毎年12月7日~8日頃。
 大雪(たいせつ)は,その名の通り“寒気が盛んになり,雪が激しく降り出す頃”という意味です。
 この頃,北半球の日没が最も早くなります。

初候閉塞成冬
そらさむくふゆとなる
陽気が閉じ塞がって真冬になる頃
次候熊蟄穴
くまあなにこもる
熊が冬眠する頃
末候硫魚群
さけのうおむらがる
鮭が川をさかのぼる頃
大雪に迎える七十二候

冬至

 太陽の黄経が 270度。
 大雪から数えて15日目。太陽暦で12月21日~22日頃。
 冬至(とうじ)は“太陽が最も南から射し,北半球で昼が最も短い日”で,太陽は黄道の南限に位置しています。
 昼が最も短いこの日は,古代から世界各地で太陽の祭が行われた日でもありました。太陽の祭が過ぎると日に日に昼が長くなり,太陽が戻ってくるというわけです。
 キリスト教のクリスマスも,遠く由来を訪ねると,ペルシアの太陽の神,ミトラ神の誕生を祝う祭が起源となっていたことがわかります。

初候乃東生
なつかれくさしょうず
陽気が閉じ塞がって真冬になる頃
次候麋角解
さわしかのつのおつる
鹿の角が生えかわる頃
末候雪下出麦
ゆきわたりてむぎいずる
雪の下で麦が芽を出す頃
冬至に迎える七十二候

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