Subject: vsolj-news 094: SN 2002fk in NGC 1309 VSOLJ ニュース (094) 明るい超新星2002fkを串田さんが発見 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp 今年は、極超新星2002ap(VSOLJ ニュース 083)など、明るく、また注目され る超新星がたくさん発見され話題となりました。9月に入っても、超新星 2002erが予想以上に明るくなるなどありましたが、18日発行のIAUC 7973で、 明るい超新星が発見されたことが報じられています。 超新星2002fkと名付けられた超新星は、9月15.84日UTに北京天文台の超新星 捜索チームが15.7等で、また9月17.719日UTに山梨県の串田麗樹さんが15.0等 でそれぞれ独立に発見したものです。超新星が現われた銀河は、エリダヌス座 にある渦巻銀河NGC 1309で、超新星の位置は赤経3時22分05.71秒、赤緯-15度 24分03.2秒、銀河の中心から12秒角西、3秒角南にあたります。この銀河は円 盤を正面から見ているかたちで、超新星は銀河円盤の内部に重なっています。 NGC 1309は比較的近傍の銀河で、もし今回の超新星がIa型というもっとも明 るい部類のものであれば、14.1等ほどまで明るくなることが期待されます。発 見時の明るさから、この超新星は明るくなっている途中と考えられますから、 今後の分光・測光等のフォローアップ観測が望まれます。 2002年 9月20日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJの速報メーリングリスト vsolj-alert にご加入いただくと便利で す。また、これらの天体についての科学的議論のためのメーリングリスト vsolj-sci もご利用いただけます。購読・参加お申し込みは vsolj-adm@ooruri.kusastro.kyoto-u.ac.jp まで。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。