vsolj-news 133: SN 2004gt in NGC 4038 VSOLJ ニュース (133) 触覚銀河NGC 4038に明るい超新星が出現 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp からす座のNGC 4038は、NGC 4039と衝突して、まるで虫の触覚のような2本 の尾を伸ばしている銀河で、触覚銀河、アンテナ銀河などの愛称で親しまれて います。この触覚銀河に、明るい超新星が発見されました。 超新星を発見したのは、南アフリカのアマチュア天文家のモナード(L. A. G. Monard)さんです。発見時である12月12.076日(世界時)には14.9等級で、4 日後の16.015日には14.6等級に増光していました。おそらく爆発後間もないも のと思われます。 超新星の位置は、 赤経 12時01分50.37秒 赤緯-18度52分12.7秒 (2000年分点) で、ペアの北側のNGC 4038の西の腕のところになります。 爆発前の画像では、この位置には明るい星団らしきものが見られます。ハッ ブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡でも、この銀河はたびたび観測されていますの で、爆発前の天体のようすが詳細に調べられるものと期待されます。今後の追 観測によるタイプ決定・光度変化の様子が注目です。 参考文献: IAUC 8454 (2004 Dec. 16) 2004年12月17日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利で す。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。