vsolj-news 137: Possible Nova in Cygnus VSOLJ ニュース (137) 西村栄男さん、はくちょう座に新星を発見 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp 静岡県掛川市の西村栄男(にしむらひでお)さんは、昨年もいて座に新星を発 見する(VSOLJ-news 123)など、活発に活躍されている天体捜索者のひとりです。 このたび西村さんは、はくちょう座に新星を発見されました。 西村さんは、2月10.85日(世界時、以下同様)に撮影した写真から、9.7等級 の新しい星を見つけました。この星は翌日、同じ静岡県の和久田俊一(わくだ しゅんいち)さん、埼玉県の門田健一(かどたけんいち)さんによって確認され ました。12日朝(日本時)の明るさはCCDで9.0等級ほどになっています。 新星の位置は(門田さん測定)、 赤経: 20時09分19.09秒 赤緯:+39度48分52.2秒(2000年分点) で、はくちょう座の十字形の交点に近いところにあります。発見前の画像では、 この位置に一番近いのは、3"ほど離れたところにある18等級程度の星です。こ の星が増光したとすると9等級(4000倍)、そうではなく発見前には見えなかっ た星の増光であればもっと明るくなったことになります。 11.8日には兵庫県立西はりま天文台の内藤博之(ないとうひろゆき)さんと時 政典孝(ときまさのりたか)さんが、同所の60cm望遠鏡でスペクトルを撮影し、 この天体が古典的な新星であることが判明しています。今後の光度変化が楽し みです。 参考文献: IAUC 8483 (2005 Feb. 11) 2005年2月12日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利で す。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。