Subject: vsolj-news 149: SN 2006X in NGC 4321 = M100 VSOLJ ニュース (149) 千葉の鈴木さん、M100に超新星を発見 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp NGC 4321 = M100は、私たちに最も近い銀河団である「おとめ座銀河団」に 属する渦巻銀河です。この銀河には、これまでに4つの超新星が発見されてお り(1901年、1914年、1959年、1979年)、星形成がかなり活発な銀河であると考 えられます。 このM100に、5つめの超新星が発見されました。世界最初の発見は、千葉県 にお住いの鈴木章司(すずきしょうじ)さんです。2月4.747日(世界時、以下同 様)に32cm望遠鏡と冷却CCDを使って撮影した画像から、17等の超新星を発見し たのです。この超新星は、7.10日にイタリアのM. Migliardiさんも15.3等で独 立に発見し、超新星2006Xという名前が付けられました。 Migliardiさんが測定したこの超新星の位置は、 赤経: 12時22分53.99秒 赤緯:+15度48分33.1秒 (2000年分点) で、銀河の中心から西に12秒角、南に48秒角のところに当たります。 星生成が活発な銀河であることから、大質量星の重力崩壊による超新星であ る可能性が高いものと思われます。今後の追跡観測が期待されます。 参考文献: IAUC 8667 (2006 Feb. 7) 2005年2月8日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利で す。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。