vsolj-news 183: bright nova in M31 VSOLJ ニュース (183) アンドロメダ座大銀河M31に明るい新星が出現 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp アンドロメダ座大銀河は、私たちの銀河系よりもやや規模が大きい恒星集団 です。星の数も多く、また星間吸収によって暗くなる割合が低いため、新星は 年間数十個出現・発見されています。発見される新星の多くは17等級ほど(絶 対等級でマイナス7等ほど)の明るさですが、たまに、もっと明るいものが出現 します。今回発見された新星は、15.0等級前後にまで明るくなっており、アン ドロメダ座大銀河の距離では最大級に明るいものです。 今回の新星を発見したのは、福岡県久留米市の西山浩一(にしやまこういち)さ んと、佐賀県みやき町の椛島冨士夫(かばしまふじお)さんです。このおふたり は9月に、アンドロメダ座大銀河とほぼ等距離にある、さんかく座のM33銀河で 新星を発見され(VSOLJ news 181)、また10月にはアンドロメダ座大銀河で別の 新星を発見されています。今回の新星の位置は、 赤経: 0時44分54.60秒 赤緯:+41度37分40.0秒 (2000年分点) です。10"ほどのところに13等級の星があり、明るさの測定には注意が必要で す。発見以来の明るさの変化(いずれもフィルターなしのCCD画像での測定)は、 11月16.51日 17.7等 17.59日 16.9等 19.51日 15.1等 20.385日 14.9等 20.507日 15.3等 と報告されています。明るい新星は光度変化が速いため、今後の動向が注目さ れます。 参考文献:IAUC 8898 (2007 Nov 20) M31の新星リスト:http://www.cfa.harvard.edu/iau/CBAT_M31.html 2007年11月21日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利で す。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。