vsolj-news 197: another nova(?) in Ophiuchus VSOLJ ニュース (197) へびつかい座にもうひとつ新星らしき天体が出現 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp 5月27日付けのVSOLJニュース(196)で、へびつかい座での新星出現をお知ら せしましたが、それに引き続いてふたたびへびつかい座で、新星らしき天体が 発見されました。発見したのはまたもや福岡県久留米市の西山浩一(にしやま こういち)さんと佐賀県みやき町の椛島冨士夫(かばしまふじお)さんのおふた りのグループで、たてつづけの発見になります。 新天体は、5月31.608日(世界時、以下同様)に撮影された画像で発見されま した。その位置は、 赤経: 17時33分29.61秒 赤緯: -27度01分14.5秒 (2000年分点) です。天体の明るさは、フィルターなしのCCDやRバンドでの画像では11.5等ほ ど(発見後3日間はあまり変化なし)ですが、6月2.23日に観測された、より波長 の短いVバンドでは12.8等、Bバンドでは13.9等と、かなり赤く見える天体です。 過去の全天画像ではここには20等より明るい天体はありませんでしたので、8 等以上明るくなったという振幅の大きさから、新星である可能性は高いと思わ れ、その色からかなりの星間吸収を受けているものと推定されます。今後のス ペクトル観測、明るさの変化が楽しみです。 参考文献:IAUC 8950 (2008 June 2) 2008年6月3日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利で す。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。