vsolj-news 203: Supernova 2008hi VSOLJ ニュース (203) 埼玉県の市村さん、やや明るい超新星を発見 著者 :山岡均(九大理) 連絡先:yamaoka@phys.kyushu-u.ac.jp 冬型の気候となり、これからの季節は太平洋側ではよく晴れることが多くな りそうです。そんななか、埼玉県比企郡吉見町の市村義美(いちむらよしみ)さ んが、明るめの超新星を発見されました。市村さんは、今年はじめの超新星 2008A(VSOLJニュース188)をはじめ、これまでにも超新星や彗星を発見してこ られたベテラン捜索者です。 市村さんは、28cmシュミット・カセグレン反射望遠鏡で11月21.54日(世界時、 以下同様)に撮影した画像で15.2等級の新天体に気付き、翌22.574日に確認し ました。同じく22.358日に確認観測を行なった山形市の板垣公一(いたがきこ ういち)さんが求めた天体の位置は、 赤経: 0時26分43.16秒 赤緯:-3度35分55.3秒 (2000年分点) です。母銀河は、うお座とくじら座の境界付近にある銀河MCG -01-2-15で、発 見報告を受けた兵庫県洲本市の中野主一(なかのしゅいち)さんの測定では、中 心から西に8秒、南に3秒ほどになります。 この銀河に典型的なIa型超新星が出現すると、極大では14.5等級ほどになる と期待されます。今後のスペクトル型決定が楽しみです。 参考文献:CBET 1578 (2008 Nov 23) 2008年11月23日 ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開 等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典 を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利で す。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。