vsolj-news 280: SN Ia 2011fe in M101 is still bright VSOLJニュース (280) M101の超新星2011feが明るい 著者:山岡 均(九大理) 連絡先:yamaoka@phys.kyushu-u.ac.jp 8月24日、おおぐま座の渦巻銀河M101に爆発直後の超新星が発見されたこと は、VSOLJニュース(277)でお伝えしました。この超新星は、期待通りIa型超新 星と判明し、超新星2011feという符号が与えられました。 その後、超新星2011feは順調に明るくなり、9月10日過ぎには10等級をわず かに上回る9.9等ほどで極大を迎えました。これは、M81に出現した超新星 1993Jの極大時10.5等を上回ります。これほど明るい超新星は、この100年で見 ても、大マゼラン銀河の超新星1987A(極大3.0等)、ケンタウルス座の銀河NGC 5253に出現した超新星1972E(極大8.5等)、りょうけん座の銀河NGC 4214に現れ た超新星1954A(極大9.5等)、やはりりょうけん座の銀河IC 4182に出現した超 新星1937C(極大8.7等)しかありません。何十年に一度という現象です。 極大を過ぎた超新星2011feは、徐々に暗くなりつつあります。しかし、減光 はそんなに速くなく、9月20日でもまだ10等台前半の明るさです。M101は北斗 七星の近くにあり、夕方の北西空の低いところになりますが、ここしばらくは 月の影響もありません。太陽に近づいて観測困難になる前に、一目見ておいて はいかがでしょうか。 AAVSOによる超新星2011feの光度曲線: http://www.aavso.org/lcg/plot?auid=000-BKD-525&starname=SN%202011FE&lastdays=40&start=&stop=2455836.17119&obscode=&obscode_symbol=2&obstotals=yes&calendar=calendar&forcetics=&grid=on&visual=on&uband=on&bband=on&v=on&pointsize=1&width=600&height=450&mag1=&mag2=&mean=&vmean= 佐野康男さんたちによる出現前後の比較画像、連続画像など http://www.nayoro-star.jp/kitasubaru/star/new-star-obs/sn/sn2011fe-m101.html 2011年9月22日 ※この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公 開等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出 典を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、 VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利 です。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。 なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。