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かみのけ座 は,4等星以下の暗い星の群れからなる小星座です。
紀元前の昔から,しし座 の尻尾の先にある微光星の群れを美しい王妃の髪とする見方があったのを,16世紀になって,デンマークの天文学者ティコ・ブラーエが正式に星表に記し,星座として広く認められるようになりました。
明るい星がないかみのけ座 ですが,暗い夜空の下でなら,探し出すのは決して難しいことではありません。
りょうけん座 のコル・カロリ,しし座 のデネボラ,おとめ座 のスピカ,うしかい座 のアルクトゥルスが作る春のダイヤモンドの北半分の中に輝く星の群れを見つければよいのです。
このページの星図では5.0等星までしか載せていませんが,星座絵で頭が描かれているあたりには,5等代後半の小さな星々がキラキラと輝いています。星を繋いで星座を作るというより,これらの星の細やかな輝きに,美しい女性の髪の毛をイメージして眺めてみてください。
かみのけ座 には,史実をもとにした逸話が伝えられており,紀元前3世紀頃にエジプトを治めていたマケドニア王朝のベレニケ2世王妃が,夫プトレマイオス3世の凱旋に感謝し,愛と美の女神アフロディーテに捧げた髪の毛とされています。
かみのけ座 の詳しいお話は星の停車場を,星の名前については星のるつぼをご覧下さい。