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狩人オリオンの足元でピョンと跳ねて逃げているうさぎ座 は,小さいながらも形の整った古い星座です。
αβεμはいずれも3等星で,目立つオリオン座 のすぐ南(下)ですから,探すのも難しくありません。自信がないときは,南中の頃,その東側で同じくらいの高さにギラギラと輝くシリウスを確認してみましょう。
うさぎ座 が描くいびつな台形が目立ったためか,古くは巨人オリオンが座る玉座であるとか,足台,台座などにも見られてきました。
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うさぎ座 には特に結びつけられたギリシア神話はありませんが,オリオンが好んで追った獲物であるウサギが足元に置かれたのだとだろうと言われています。
敵と戦う力の代わりに敵の足音を聞きつける耳と,素早く逃げる後ろ足,敵の目をくらませる方法を授かったウサギは,スピードと抜け目無さのシンボルでもあります。
ゲルマンの神話によると,ウサギは春の女神オースタラの使者で,かつて鳥だったのを女神によってウサギの姿に変えられたとのこと。ウサギは,鳥だった頃に飛んでいたのと同じ速さで走ることと,年に一度産卵することを許されており,やがて,イースターの卵を運ぶウサギの伝説と繋がりました。
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うさぎ座 のお話については星の停車場もご参照下さい。
星の名前については星のるつぼをご覧下さい。