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てんびん座 が20時に南中するのは7月初めですが,この頃は日が長く,午後8時といえど空には薄明が残っています。その1ヶ月ほど前の6月初旬なら午後10時くらいに南中しますので,てんびん座 は,夏の星座というより初夏の星座と思って探す方がいいかもしれません。
てんびん座 は決して目立つ星座ではありませんが,3個の3等星を見つけるのは意外に簡単です。
まず,赤い1等星アンタレスを目印にさそり座 を探します。そして,サソリの頭が向かう方向へ視線をずらしていくと,2つの3等星が,その南を見ると3つ目の3等星が見つかります。これが,てんびん座 のα星,β星,σ星です。
実は,この3星には北から順番に“北の爪”“南の爪”“南の爪”という名前が付いており,昔はサソリが振りかざした爪の部分だったのです。
てんびん座 は,現在では,隣でおとめ座 になっている正義の女神アストラエアが善悪をはかるために使った天秤の姿であるとされています。
てんびん座 の詳しいお話は,星の停車場を,星の名前については星のるつぼをご覧下さい。