☆12月の星空

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2003年12月の星空情報

 先月あたりから見やすくなってきた土星が2004年1月1日のに向かって観望好期です。今期は環も大きく開いて美しいので,移動性高気圧に覆われた小春日和に観望しましょう。冬型気圧配置の日は天気が良くても気流が安定しないので,惑星観望には向きません。
 9日に夕刻の西空で東方最大離角となる水星は,17時の高度が7度〜8度。薄明の中,南西の空が開けたところで双眼鏡を使って探してみるとよいでしょう。

 毎年年末の空を飾るふたご座流星群は,今年は夜半前が条件良好です。ふたご座流星群は一晩中コンスタントに流れる安定した流星群で,12月5日頃には活動期に入ります。
 18日〜24日が活動期間のこぐま座流星群は1時間あたり3〜4個程度の群ですが,過去何度か突発的に出現したことがある群です。今年は月がなく条件最良ですから気をつけてみて下さい。

 また,星食(えんぺい)と接食も起こります。
 18日のおとめ座γの星食は日の出直前の明け方になりますが,沖縄を除く全国で観測できます。各地の出現時刻は,札幌6時37分,東京6時43分,福岡6時21分です。
 30日のくじら座14番星の接食は,この年見られる唯一の条件の良い南限界の接食です。接食が見られるのは,千葉県の鹿島浦から東京都心,神奈川県小田原市,静岡県御前崎を抜けて沖縄本島を縦断する線上です。この線より北の地域では,星が月に隠される星食(えんぺい)となります。星食となる地域の潜入時刻は,札幌19時02分,福岡18時37分です。


南中する星座 (冬の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 カシオペア座 ・ ほうおう座
 【中旬】 くじら座 ・ さんかく座
 【下旬】 おひつじ座 ・ みずへび座(☆)・ろ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
 【散開星団】  M34 (ペルセウス座), h-χ (二重星団,ペルセウス座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
 【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33(さんかく座), M74 (うお座), M77 (くじら座)


 惑星用語の説明はこちら
天文現象
1上弦:02時16分
7
月が最遠:21時。視直径29分25秒
大雪:22時05分。太陽の黄経が 255度になる。
9満月:05時37分
水星が東方最大離角:15時 (離角20度56分)
15
ふたご座流星群が極大:3時
オリオン座χ流星群が極大の頃
17下弦:02時42分
18
おとめ座γ(2.8等)の星食(出現):6時43分
22
冬至:16時04分。太陽の黄経が 270度になる。
月が最近:21時。視直径33分19秒
23新月:18時43分
こぐま座流星群が極大の頃
27
水星が内合:09時
30上弦:19時03分
くじら座14番星(5.9等)の接食(南限界)
2P/エンケ彗星(周期3.3年)が近日点通過の頃


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