11月の星空
11月は日暮れが早く,空は澄んでおり,晴れの日が多く,本格的寒さはまだということで,星を見るにはよい季節です。今年は12日が新月ですから,中旬が星空観望に適しており,17日に極大を迎えるしし座 流星群の条件が良好です。
しし座 流星群は,母彗星のテンペル・タットル彗星の近日点通過から6年が経ち活動も終息に向かっていますが,明るい痕を残す火球が出現する可能性もあります。
上旬に極大を迎えるおうし座 南・北流星群及び月末のオリオン座 χ流星群は共に条件はよくありません。
月前半は,明け方の東の空がにぎやかです。
5日朝の金星と木星のランデブーは,明るい2星がほとんどピッタリくっつくように接近しています。この2星より低い位置には火星も見えており,細い月が残る10日の朝は,高い順に木星・月・金星・火星と並び,翌11日は火星と月が1度以下に接近します。日々の移り変わりをカメラで捕らえてみるのも楽しいでしょう。
21日の水星東方最大離角は,夕方5時の高度が6度程度です。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】
【中旬】 きょしちょう座(☆)
【下旬】 アンドロメダ座 ・ うお座 ・ ちょうこくしつ座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 NGC7293 (らせん状星雲,みずがめ座)
【散開星団】 M34 (ペルセウス座), M52 (カシオペア座), h-χ (二重星団,ペルセウス座)
【球状星団】 M2 (みずがめ座), M15 (ペガスス座), M30 (やぎ座)
【銀河(系外星雲)】 M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座), M33(さんかく座), M77(くじら座)
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜 | 月 | 天文現象 |
3 | 水 | 月が最遠:03時(視直径29分31秒) | |
5 | 金 | 金星が木星の北0度36分:06時 下弦:14時53分 | |
6 | 土 | おうし座 南北流星群極大 | |
7 | 日 | 立冬:10時59分。太陽の黄経が 225度になる。 | |
10 | 水 | 海王星が東矩:02時 | |
12 | 金 | 新月:23時27分 | |
14 | 日 | 月が最近:23時(視直径32分59秒) | |
17 | 水 | しし座 流星群の極大:17時(好条件) | |
19 | 金 | 上弦:14時50分 | |
21 | 日 | 水星が東方最大離角:10時 (-0.3等,離角22度11分,視直径6秒6) | |
22 | 月 | 小雪:08時22分。太陽の黄経が 240度になる。 オリオン座χ 流星群の極大 | |
27 | 土 | 満月:05時07分 | |
29 | 月 | 天王星が東矩:08時 | |
30 | 火 | 月が最遠:20時(視直径29分26秒) |