最終更新:1999-08-01
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和名くるまぼし(車星),たいこぼし(太鼓星),からかさぼし(唐傘星),おどりこぼし(踊り子星),にじぼし(虹星),いどばたぼし(井戸端星) くびかざりぼし(首飾り星),ゆびわぼし(指環星) かごぼし(籠星),あみたてぼし(網立て星) せっくのきりもち(節句の切り餅),はんかけぼし(半欠け星) きんちゃくぼし(巾着星),どひょうぼし(土俵星) すもうとりぼし(角力取り星),くるまざぼし(車座星),ばくちぼし(賭博星) うまのわらじ(馬のわらじ),うまのつめあと(馬の蹄跡),ひづめのほし(蹄の星) おにのおかま(鬼のお釜),じごくのかまど(地獄の竈),かまどぼし(竈星),くどぼし(竈星),へっついぼし(竈星),ななつへっついぼし(七つ竈星),おおかまぼし(大釜星),ちょうじゃのかまど(長者の竈),こうじんぼし(荒神星),かまのくち(釜の口),かまいりぼし(釜煎り星),せんどのかま(墓場の釜) |
星名 | 一般名 | 意味 | 派生 | 和名 | 光度 | スペクトル | 距離 | 絶対等級 | |
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α | ゲンマ アルフェッカ | Gemma Alphecca | 宝石 欠けたもの | ラテン語 アラビア語 | 2.23(Var) | A0* | 80 | ||
β | ヌサカン | Nusakan | アラビア語 | 3.67(Var) | F0* | 100 | |||
γ | 3.82(Var) | A0* | 140 | ||||||
ε | 4.14 | K3* | 170 | ||||||
θ | 4.16(Var) | B7* | 220 | ||||||
光度: Yale Catalogue of Bright Stars, (3nd edition) |
【コメント】
α星ゲンマ(Gemma)は,“宝石”を意味するラテン語が由来。“冠の宝石”ゲンマ・コロナエ(Gemma Coronae)と呼ぶこともあり,かんむり座の中央に輝く宝石を思わせることからついた名前。
別名アルフェッカ(Alphecca)は,“欠けたものの明星”を意味するアラビア語,アル・ナイル・アル・フェッカ(Al Na_'ir al Fakkah)が語源で,かんむり座の形が欠けた円形に見えることからついた名前。
β星ヌサカン(Nusakan)は,“二列”を意味するアラビア語,アン・ナサカニ(An Nasaqa_ni)が訛ったものという説と,星座全体のアラビア名 K.as.at al Masa_kin(貧乏人の皿)が語源という説がある。
前説については,アラビアでこの星から連なるヘルクレス座・こと座・へび座・へびつかい座を二列の星と見ており,北の列をアン・ナサク・アシュ・シャミ(An Nasaq ash Sha'mi),南の列をアン・ナサク・アル・ヤマニ(An Nasaq al-Yama_ni_)と呼び,これらの初めの部分が訛ったものという。
変光星名 | 変光星型 | 光度範囲 | 周期 | スペクトル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
α | EA/DM | 2.21-2.32 B | 17.359907 | A0V+G5V | アルフェッカ(ゲンマ) |
R | RCB | 5.71-14.8 | - | C0.0(F8PEP) | かんむり座R型(RCB)の由来になった星 |
S | M | 5.8-14.1 | 360.26 | M6E-M8E | |
T | NR | 2.0-10.8 | (29000) | M3III+PEC(NOVA) | 1946年が最後の増光 |
【変光星型】 RCB:かんむり座R型, EA:アルゴル型食変光星, M:ミラ型, NR:再帰(さいき)新星
【スペクトル型の前後の記号】 接尾記号 E :スペクトルに輝線あり
【光度範囲】 B:ブルーのフィルタをつけたときの等級
【コメント】
かんむり座Rは非常に有名な不規則変光星で,6等近くの安定した光度を数年間保つが,ある日突然減光を始め,2〜3週間のうちに7等から15等まで暗くなり,暗い時期は数ヶ月から数年続くこともある。いつ減光するかは全く予想できない。
かんむり座Tは,激変星(反復新星,再帰新星)として有名。通常11等近くの暗い星だが,突然増光する。前世紀に2回,2等まで増光した。
★ かんむり座の神話および探し方については,星座入門 の かんむり座 をご覧下さい。