最終更新:2000-01-22
※転載・複製は,一切お断り致します。 |
(StallaNavigator AstroArts ASCII) |
和名 トイカケボシ(樋掛け星) イトカケボシ(糸掛け星) |
星名 | 一般名 | 意味 | 派生 | 和名 | 光度 | スペクトル | 距離 | 絶対等級 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
α | レグルス コル・レオニス アル・マリキ | Regulus Cor Leonis Al Maliki | 小さな王 ししの心臓 王の星 | ラテン語 ラテン語 アラビア語 | 1.35 | B7* | 70 | -0.7 | |
β | デネボラ | Denebold | 尾 | アラビア語 | 2.13(Var) | A3* | 40 | +1.5 | |
γ1 γ2 | アルギエバ アルゲイバ | Algieba Algeiba | ひたい | アラビア語 | 1.9 1.9 | K0* G7* | 80 | -0.1, +1.2 | |
δ | ゾスマ ドゥール | Zosma Duhr | 腰布 ししの背中 | ギリシャ語 アラビア語 | 2.56 | A4* | 80 | +0.6 | |
ε | ラス・エラセド・アウストラリス | Ras Elased Australis | ししの頭の南の星 | アラビア語 | 2.97 | G0* | 320 | -2.1 | |
ζ | アダフェラ アルダファラ | Adhafera Aldhafara | ちぢれ毛 | アラビア語 | 3.43 | F0* | 180 | +0.5 | |
θ | コクサ シェルタン | Coxa Chertan | 2本の小骨 | アラビア語 | 3.34 | A2* | 140 | ||
λ | アルテルフ | Alterf | 目 | アラビア語 | 4.31 | K5* | |||
μ | ラサラス | Rasalas | 南を向いた獅子の頭 | アラビア語 | 3.89 | K2* | |||
光度: Yale Catalogue of Bright Stars, (3nd edition) |
【コメント】
α星レグルス(Regulus)は,“小さな王”を意味するラテン語で,それまでRegia(王権)とかRex(王)などと呼ばれていたものを,コペルニクス(1473-1543)により定められた。古代ギリシャではシャール(王),アッカド名をアミル・ガル・ウル(天球の王),ヒンズー名をマーガ(偉大なもの),ペルシア名をミヤン(中央の星)という。レグルスは黄道上にある占星学上重要な星であったため,古くから各地で王の星として重要視されてきた。古代ローマ人によって尊敬された4個の“ロイヤル・スター”(他はアルデバラン・フォーマルハウト・アンタレス)の一つでもある。“王の星”という意味のアラビア語アル・マリキ(Al Ma_liki_)も,黄道上に位置する王の星として重視された故の名である。
星座の中での位置から,“獅子の心臓”という意味のラテン語コル・レオニス(Col Leonis)で呼ばれることもある。
β星デネボラ(Denebola)は,“ししの尾”を意味するアラビア語,アル・ダナブ・アル・アサド(Al Dhanab al Asad)が語源。デネブ(Deneb)と呼ばれることもある。
ダフィラー又は,セルファという別名があり,セルファは“変化するもの”“天気の支配者”という意味のアラビア語,アル・サルファーが語源。
γ星アルギエバ(Algieba)又はアルゲイバ(Algeiba)は,“額”を意味するアラビア語,アル・ジェバ(Al Jebbah)が語源。
δ星ゾスマ(Zosma)は,“腰布”“帯”を意味するギリシャ語,ゾスマが語源。ゾズマ(Zozma)またはゾスカ(Zosca)とも呼ばれる。
もう一つの名ドゥール(Duhr, Dhur)は,“ししの背中”を意味するアラビア語,アル・タール・アル・アサド(Al T.hahr al Asad )が語源。また,ズブラ(Zubra)と記されていることもあるが,これは“たてがみ”という意味のアラビア語,アル・ズブラー(Al Zubrah)から来た名前。
ε星ラス・エラセド・アウストラリス(Ras Elased Australis)は,“獅子の頭の南の星”という意味のアラビア語,アル・ラス・アル・アサド・アル・ジャヌビヤ−(Al Ra_s al Asad al Janu_biyyah)が語源。
ζ星アダフェラ(Adhafera)は,“ちぢれ毛”を意味するアラビア語,アド・ダフィラ(Ad. D.afi_ra)が語源。アルダファラ(Aldhafara)は,これに定冠詞 Al がついたもの。元はかみのけ座γ星・4番星・21番星の名だったという説や,しし座ε星・μ星につけられていた別の名前の誤訳であるという説がある。
θ星シェルタン(Chertan)は,“2本の小骨”を意味するアラビア語,アルカタニ(Al Khara_ta_ni)が語源。アラビアの第11星宿ズブラト・アル・アサド(Zubrat al Asad,獅子のたてがみ)の別名からきたもので,ショルト(Chort)またはコクサ(Coxa)と呼ばれることもあるが,みんな同じ名の訳である。
λ星アルテルフ(Alterf)は,“目”を意味するアラビア語,アル・タルフ(Al Tarf)が語源。もともと,この星とかに座κ星などを含むアラビアの第11月宿の名から派生したもの。
μ星ラサラス(Rasalas)は,“南を向いた獅子の頭”を意味するアラビア語,アル・ラス・アル・アサド・アル・シャマリイ(AL Ra_s al Asad al Shama_liyy)が語源。
なお,λ・ε・μ・ζ・γ・η・αをつなぐ,?を裏返しにしたような形を“ししの大鎌”(Lion's Sickle)と呼び,これが英語でしし座の異称にもなっている(The Sickle)。
変光星名 | 変光星型 | 光度範囲 | 周期 | スペクトル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
R | M | 4.4-11.3 | 309.95 | M6E-M9.5IIIE | ミラ型の代表的な明るい星 |
【スペクトル型の前後の記号】 接尾記号 E :スペクトルに輝線あり
【変光星型】 M:ミラ型
【コメント】
★ しし座の神話及び探し方については,星座入門 の しし座 をご覧下さい。