星座入門 しし座

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しし座のデータ
学名:Leo
(レオ)
略符:Leo
英語名:the Lion
設定者:プトレマイオス
(トレミー)
20時南中:04月25日
しし座の絵入り星図

 春の宵を堂々と飾るしし座 は,黄道十二星座の第五座として古来から知られ重要視されてきた星座です。立春の頃には宵の口の東の空に現れますが,すぐ北のおおぐま座 と頭を並べ,共に天を目指して駆け上るかのような出で立ちはまさに勇ましく,星空に春の到来を真っ先に告げるに相応しい印象です。

 しし座 は,明るい星が多く星の並びも目立ちますから,春の星座の中でも最も探しやすい星座の一つと言えます。
 まず,北斗七星のずっと南あたりに,1等星レグルスと,その北に連なる“?”マークを裏返したような形(下の星図の太線部分)を探してみましょう。下の星図の白い+印はしし座 が南中したときの天頂の位置です。この?マークの星列は西洋で使う草刈りの鎌(旧ソビエトの国旗などで労働者を示すのに使われた)の形に似ていることから,“獅子の大鎌”(Lion's Sickle) と呼ばれています。
 このほか,獅子のお尻に当たるデネボラとδ星θ星で形づくる三角形もよく目立ちます。デネボラは春の大三角の一端を担う星ですから,自信がないときは,北斗七星からアルクトゥルス,スピカをたどり,春の大三角形を探してみてください。

 獅子の心臓にあたるレグルスは,実は1等星の中では最も暗いのですが,黄道の真上にある1等星であることから度々惑星や月などが接近して注目されます。また,昔は王の運命を占う重要な星(ロイヤル・スター)として,おうし座 のアルデバラン,さそり座 のアンタレス,みなみのうお座 のフォーマルハウトと共に重要視されていました。

 なお,しし座 といえば,しし座流星群を思い出す方も多いと思います。
 しし座流星群は,毎年11月17日頃に見える流星群で,獅子の大鎌の中から流れ星が放射状に流れ出します。この季節,しし座 は明け方にならないと上ってこないので,しし座流星群は夜半過ぎから明け方にかけてよく見えるのです。

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 ギリシア神話では,しし座 は,勇者ヘラクレス(ヘルクレス座 )が,十二の功業の第一番目の仕事として退治した,ネメヤの森の化け獅子の姿とされています。
 このライオンは,姿は大きく大変な乱暴者で,剣や弓では殺すことができない不死身だったのですが,ヘラクレスは素手で首を絞め,難なく殺してしまいます。ヘラクレスは化け獅子の皮をはいで持ち帰り,この後,武勇の象徴としてずっと肩にかけていたということです。

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 しし座 の星の名前については星のるつぼをご覧ください。

しし座周辺の星図

こちらの星図でしし座 を見つけてみましょう。
しし座周辺の星図,星座線無



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