ロンドン旅行記 2011 ★ ケンジントン＆チェルシー王立区(9)

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9. ケンジントン・ガーデンズ (Kensington Gardens, 2011-12-03, 06)

　宿泊したロイヤル・ガーデン・ホテルはケンジントン・ガーデンズの南西角に位置し，客室の窓からはケンジントン宮殿が見えていた。

※写真はサムネイルです。クリックすると大きな写真が見られます。

Kensington Palace from Royal Garden Hotel (2011-12-03)

　午後のひととき，ホテルの横の門，キングス・アームス・ゲート（King's Arns Gate）からケンジントン・ガーデンズへ入ってみる。12月上旬だが芝生は青々としていて美しい。

Kensington Gardens and Kensington Palace (2011-12-03)

　ケンジントン宮殿は，名誉革命により1689年に王位についたウィリアム3世（オレンジ公ウィリアム）とメアリー2世が居城として手に入れた宮殿なので，宮殿の前にはウィリアム3世の銅像が立っていた。
　それ以前の王はホワイトホール宮殿に住んでいたが，当時テムズ川の汚染が酷く，ウィリアム3世夫妻は緑に囲まれたケンジントンの屋敷を手に入れたということだ。

　その名の通り円を描くラウンド池の周辺は，カモやカモメ，白鳥などなど水鳥の楽園といった雰囲気で，カップルや家族連れなどが野鳥に囲まれて和やかな時間が流れていた。

Round Pond in Kensington Gardens

　池を離れると，リスがそこらを走り回っている。
　まだ午後2時半くらいだったのだが，12月上旬のロンドンの太陽は低く，木立から漏れる陽光が柔らかく黄昏色に染まっていた。

Kensington Gardens

　ラウンド池からまっすぐ北へ歩いて行くと，故ダイアナ妃が暮らしたケンジントン宮殿らしく，彼女を偲ぶダイアナ・メモリアル・プレイグラウンドがあった。
　子供向けの会員のみの施設のようだが扉は閉まっており，この日は閑散としていた。

Kensington Gardens

　残念ながらケンジントン宮殿は工事中で見学することはできなかった。
　ヴィクトリア女王が少女時代を過ごした寝室などが見学できるとのこと。ヴィクトリア女王は即位と共にバッキンガムに居を定めたのだが，ここにも彫像が設置されていた。

　ロンドン滞在最後の朝。ホテルのチェックアウトを終えた後，ケンジントン・ガーデンズの南を走るケンジントン・ロードを歩いてヴィクトリア＆アルバート博物館を目指した。
　ロンドンオリンピックに先立って導入されたレンタサイクルの駐輪場が公園の端に設けられているのを発見。

Kensington Gardens (2011-12-06)

　ケンジントン・ロードを歩いてクイーンズ・ゲートからケンジントン・ガーデンズに入る。立派な門で，門の上には鹿の像が乗っていた。
　ゲート前から南へ向かうクイーンズ・ゲート・ストリートには中央に騎馬像が建っていたが，誰の騎馬像なのか確認できなかった。

Queen's Gate (2011-12-06)

　クイーンズ・ゲートからケンジントン・ガーデンズに入ると，巨大なアルバート記念碑の礎が見える。
　ヴィクトリア女王と王配のアルバート公は大変仲睦まじい夫婦であったが，アルバート公は1861年に42歳で逝去。夫の死を悼んだヴィクトリア女王が，ロンドン万博の余剰金を使ってこの記念碑と向かいのロイヤル・アルバート・ホールを建てたとのこと。

　1872年7月に完成したアルバート記念碑は，ジョージ・ギルバート・スコット（ Sir George Gilbert Scott）によってゴシック・リヴァイヴァル建築様式で設計されている。

Albert Memorial (2011-12-06)


アルバート記念碑と道を隔てて向かい合わせに建つロイヤル・アルバート・ホール。正面ガラスには，朝日に照らされたアルバート記念碑が映っていた。



金色のアルバート公の像の外側には4組の寓意像。内側の4つは Agriculture，Commerce，Engineering，Manufactures 外側の4つは Europe，Asia，Africa，America を表している。太陽の沈まぬ大英帝国時代のモニュメントらしい。