ロンドン旅行記 ★ キュー・ガーデンズ(10)

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参考文献

10. ホワイト・ハウス跡 (Remind The White House, 2008-05-23)

from the side of Orangery /FinePix S2 Pro

 レストランになっている白いオランジェリーから煉瓦造りのキュー・パレスまではそう遠くなく,オランジェリーの横へ出ると,茶色いキュー・パレスの建物は,既に木々の向こうに見えている。

 一応オランジェリーの横からキュー・パレスまで舗装された道が続いているのだが,それは目の前の芝生をぐるりと迂回しなければならず,かなり遠回りになってしまう。
 私たちは迷うことなく芝生の中を突っ切って,まっすぐキュー・パレスを目指した。

 広い芝生のエリアには端の方にベンチが置かれ,立て看つきの heritage tree もあり,勿論「立ち入り禁止」などではない。


※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。

from The Orangery Restaurant to Kew Palace

Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200
Fujifilm FinePix S2 Pro
Kew Palace /D200 Kew Palace /Lumix FX33 A heritage tree and Kew Palace /D200
A heritage tree and Kew Palace /S2 Pro A heritage tree and Kew Palace /D200 Oriental Plane /Lumix FX33

Oriental plane スズカケノキ(プラタナス)

 この堂々と広がった木は,少なくとも1762年からここにあった。1600年代後半にはここにあったとも言われる。
 キューガーデンズが作られたとき,オーガスタ皇太子妃によって他の珍しい木々と共にこの木も運び込まれ,植えられたのだと考えられている。この木は,この地,ホワイト・ハウスと呼ばれた王室の宮殿の壁の隣に植えられた。宮殿は遙か昔に無くなって,今やその場所は芝生の中の白い砂でのみ記されているが,この木は未だここにあり,大きく生長している。

 スズカケノキは,16世紀半ば頃に南東ヨーロッパからブリテン島にもたらされた。この木はギリシアのような国の山の中に自生し,古代より街路樹として植えられてきた。イギリスでは何世紀もの間,その魅力的なまだらの樹皮や,五つに分かれた手の平のような葉,垂れ下がる剛毛で覆われた実生などの観賞のため,公園や庭で好まれる庭木だった。


 当初からのスズカケノキの1本は,ロンドン・プラタナスの親株で,Bload Walkのもう一方の端で見ることができる(注:この木はBload Walkの片方の端に位置する)。ロンドンの通りの半分にロンドン・プラタナスが植えられており,これらの木は木陰を提供し,汚染された場所でも生きていくことができる。ロンドン・プラタナスの樹皮は,呼吸を続けられるように小さなプレートに分かれ剥がれ落ちるようになっている。

Kew Palace and Oriental Plane tree /Lumix FX33 Kew Palace /Nikon D200 Kew Palace /S2 Pro

 そして,キュー・パレス前の芝生の中にぽつんと,鳥の糞にまみれた日時計がひとつ。

Fit for a princess /Lumix FX33 A solar clock and Kew Palace /S2 Pro solar clock /Lumix FX33

プリンセスに相応しく

 こんにち日時計が立っている場所には,昔,大きな宮殿があった!

 1731年,皇太子フレデリックは,キュー・パークとして知られたこの場所に家を借りた。十分に心地よい家だったが,王位の後継者である彼と婚約者オーガスタには相応しくなかった。そこでフレデリックは当時有名な建築家だったウィリアム・ケント(William Kent)に命じ,パラディオ様式の宮殿に改築した。

 ケントは二棟を増築し,ファサードを白い漆喰で飾った。そして明るい新しい宮殿はすぐにホワイト・ハウス(The White House)として知られるようになった。ロイヤル・カップルは1736年に引っ越してきて,どんな場所にも勝る庭を造り始めた。

Orangery /D200 Kew Palace /Lumix FX33 magpie /D200
Kew Palace /D200 Kew Palace and Orangery /S2 Pro Kew Palace /S2 Pro

 王位に就くことなく亡くなったフレデリック皇太子,王妃になることなく公太妃となったオーガスタ。だが,キューガーデンズは彼らの息子ジョージ3世夫妻に愛され,発展していった。
 ロイヤル・ファミリーゆかりの品々は,夏期のみ,キュー・パレスで公開されているということだ。


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外部リンク
 ・Home | Transport for London (ロンドンの交通)
 ・Royal Botanic Gardens, Kew: Home Page (キュー・ガーデンズ)


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