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★参考文献
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「皇太子妃の温室」という名は,キューガーデンズの成り立ちに由来する。即ちここは,設立者であるオーガスタ皇太子妃(皇太子フレデリックの未亡人,皇太子妃だった期間は1736-1751)を記念する温室なのである。
皇太子妃の温室は幾重にも重なったサイズの違う三角の屋根が特徴で,この三角形の屋根の下は各々異なった気候に調整され,全部で10種類の気候帯が再現されている。
各々の気候帯に自生する植物を観察できるため常に見所たっぷりの温室だが,特に毎年2月に行われるラン・フェスティバルは必見だそうだ。
※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。
Princess of Wales Conservatory (1) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200 Fujifilm FinePix S2 Pro | ||
温室に一足踏み込むと,まず入口付近を覆っていたのは,我が家でも沢山育てているセンティッド・ゼラニウム(香りゼラニウム,ペラルゴニウム属)たち。原産地は南アフリカのケープ地方で,オランダ人によってヨーロッパの地へ運び込まれ,1633年には英国の書物(The Herball or Generall Historie of Plants)にも登場している植物だ。
折りしも一年に一度の花の季節で,多くの株が花をつけている。
非常に沢山の種類があり,少しずつ葉の香りや形,花の大きさや色などが異なっているセンティッド・ゼラニウムは個人で収集するにも限界がある。ベランダで何種類もの鉢を栽培しながら常々見たことのない他の品種が気になっていた私。思わず歓声を上げ,名前も分からぬまま撮りまくってしまった。
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センティッド・ゼラニウムの温室を過ぎると,次はサボテンの部屋。
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Princess of Wales Conservatory (2) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200 Fujifilm FinePix S2 Pro | ||
サボテンの部屋を出ると,今度は湿気を多分に含んだ空気が待っていた。
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Princess of Wales Conservatory (3) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200 Fujifilm FinePix S2 Pro | ||
階段を上ると睡蓮の池を見下ろせるようになっている。
そのあたりにも亜熱帯の植物が配置されており,葉が赤く染まった植物にはブラジル原産と書いてあった。
ドアを通り抜けると,また別の気候帯。
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Princess of Wales Conservatory (4) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200 Fujifilm FinePix S2 Pro | ||
あまりにも広い温室で,全部の部屋を回っていたら時間が幾らあっても足りそうにない。残念この上なかったが,私たちは Princess of Wales Conservatory の多くの部屋に入ることもなく出口へ向かわねばならなかった。
出口に一番近い部屋には,忙しそうに動き回る小鳥が一羽。ガサゴソ音を立てていて気になった。
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Princess of Wales Conservatory (5) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200 Fujifilm FinePix S2 Pro | ||
温室の出口には「Backbone of Britain」と書かれた丸太の看板と,木炭作り?の様子を再現した模型があり,木材資源が英国にとって如何に大切な物であったかが説明されていた。
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Princess of Wales Conservatory (6) Panasonic LUMIX DMC-FX33
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温室を出ると,温室前の草原には相変わらず鴨が昼寝をしており,のどかな雰囲気だ。温室横にはラベンダーがこんもり茂っていて蕾がすっくと伸びている。おそらく6月頃ここを訪れれば,美しく咲き乱れたラベンダー畑を見ることができるのだろう。
私たちは昼食をとるためにオランジェリーへ向かって歩き出し,皇太子妃の温室を後にした。歩きながら振り返ると,三角屋根が連なった皇太子妃の温室の向こうに丸い屋根の小さめの温室が見えている。
地図で確認すると,この小さな温室は Davies Alpine House。高山植物を扱っている温室のようだ。その更に向こうに Bonsai House があったことには帰国してから気がついた。もしまたここを訪れる機会が持てたら,今度は是非とも欧州の盆栽を見てみたいものだ。
外部リンク
・Home | Transport for London (ロンドンの交通)
・Royal Botanic Gardens, Kew: Home Page (キュー・ガーデンズ)