※当ページの転載・複製は,一切お断り致します。
(C) 2008-2009 Yukiko Tsuchiyama, All rights reserved. (Produced by Mira House.)
★参考文献
|
現在の英国王室の遠い祖先にあたるノルマンディ公ウィリアムが,ウィリアム1世(在位1066-87)として即位し,ノルマン朝を開いたのは1066年。このウィリアム1世が,ロンドンを外敵から守る為,そして独自の権力を持つシティを監視するために築いた砦がロンドン塔。その後500年にわたって建て増しされ拡大し今の姿になっている。
王室の居城として用いられたこともあったが,ヘンリー8世(在位1509-47)が居城をホワイトホールへ移して以来,ロンドン塔は監獄や武器庫としての役割を務めることが多くなり,多くの血が流されたことから暗いイメージがつきまとうようになった。実際,王族関係者でもエリザベス1世をはじめロンドン塔に監禁された者は少なくなく,エドワード4世(在位1461-83)の二人の息子はここで殺され,エリザベス1世の母親アン・ブーリン(1533-1536)もここで処刑されている。アン・ブーリンをはじめ,ロンドン塔では幽霊の噂が絶えないというから,かなり暗い歴史を秘めた場所と言えるだろう。
世界遺産に指定され,また王室の数々の宝物を見学できるロンドン塔は,そんな歴史とは裏腹に非常に人気があるようで,大勢の観光客で賑わっている。既に夕方遅かったため列ができるほどではなかったが,大人一人£16.50(約3,500円)という高額の入場料金にもかかわらず,チケット売り場は盛況だ。
私たちの目的は17時のタワー・ブリッジだったため,ロンドン塔の中へは入らず,それまでの時間,周辺で時間を潰すことにした。
※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。
Tower of London (1) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Fujifilm FinePix S2 Pro Nikon D200 | ||
ロンドン塔には四隅に塔が立っているが,この中で北東の塔だけは中に螺旋階段が入っているため円柱形をしている。この塔は,グリニッジ天文台の初代台長となったフラムスティードが間借りし,天体観測を行っていた場所としても興味深い。
※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。
Tower of London (2) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Fujifilm FinePix S2 Pro Nikon D200 | ||
タワー・ブリッジが開く17時まで,まだ少し時間がある。歩き通しで疲れていた私たちは,近くのバーでフィッシュ&チップスを食べて休むことにした。フィッシュ&チップスとビールで£3.99(約840円)と激安なのだが,ビールだけだと£5(約1,050円)もする。非常に謎な値段設定だったが,つべこべ言わず一休み。
屋上のテーブルは風通しが良く,明るく,景色も良く,よい休憩になった。
※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。
around Tower of London (1) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Fujifilm FinePix S2 Pro Nikon D200 | ||
休憩後タワー・ブリッジへ向かっていると,ビーフイーターと記念撮影をしている女性を見掛けた。ロンドン塔に入るつもりはなかったが,ビーフイーターに会えるなんてラッキーだ。
ロンドン塔の衛兵ヨーマン・ウォーダー(ビーフイーター)。最低22年の軍籍と功労賞を持つ退役軍人が名誉職として務めているとのことで,ビーフイーター(beefeater,牛肉喰らい)の通称は,フランス語のブフェティエ(Buffetier,王のビュフェの番人)が変化したものという説があるようだが,定説はないようだ。ビーフイーターがガイドするロンドン塔のツアーは面白く,人気があるらしい。
この女性の次に一緒に撮影させていただいたが,「日本から?」と尋ねられた。
ロンドン塔の前を通り過ぎ,タワー・ブリッジが開くところを見学するため,私たちはテムズ川の河畔へ向かった。
※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。
around Tower of London (2) Panasonic LUMIX DMC-FX33
Fujifilm FinePix S2 Pro Nikon D200 | ||
タワー・ブリッジの見学を終えると,私たちは再びロンドン塔の前を通り,土産物屋を少々覗いたあと,ロンドン塔のすぐ北にある昔の処刑場トリニティ・スクエアと,その横のローマの城壁跡へ向かった。
外部リンク
・シティ・オブ・ロンドン - Wikipedia
・タワーブリッジ - Wikipedia
・ロンドン塔 - Wikipedia
・Welcome to the Tower of London
・アン・ブーリン - Wikipedia
・ヨーマン・ウォーダー - Wikipedia
ロンドン旅行記 index シティ・オブ・ロンドン index