ロンドン旅行記 ★ シティ・オブ・ロンドン(5)

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参考文献

5. ロンドン博物館 (Museum of London, 2008-05-24)

Aldersgate St. /S2 Pro

 ロンドン博物館は,セント・ポール大聖堂の北,徒歩約5分程の所にある。セント・ポール大聖堂の「金の回廊」からも見えていたバービカンの一角だ。

 1976年に完成したこの博物館は世界最大の市立博物館として知られており,ロンドンの歴史を旧石器時代から20世紀まで追うことができる。日本語では「ロンドン博物館」と訳されていることが多いようだが,Museum of London なので「ロンドンの博物館」と呼んだ方が内容を的確に表せるのではないだろうか。

 エントランスは2階にあって,隣のビルから橋を渡って玄関へ向かう。
 入場料は無料で,案内用のパンフをもらって中へ入った。丁度ロンドン大火災についての特別展をやっているという。


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Museum of London

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Museum of London /FX33 brochure of Museum of London /FX33 Inside of Museum of London /D200
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夏の日のハイドパーク  John Ritchie, 1858

 暑い夏の午後,サーペンタイン湖の北東コーナーでの架空の風景。
 1858年の夏は,とりわけ暑く乾燥していた。"Great Stink" (ロンドンの大悪臭)の年で,テムズ川の悪臭によって国会が中断される事態となり,ジョーゼフ・バザルジェットによるテムズ川南岸と北岸の下水のテムズ川への垂れ流しを改善する下水設備計画が採用されることになったのだった。


 ロンドン大火災の特別展は,赤一色の空間だった。

 1666年9月1日,パン屋のかまどを火元にあっという間に燃え広がり,4日間にわたってロンドンの街の80%以上を焼き尽くした大火災。ロンドンの多くの建物がこの火災の後で建て代わっているため,この火災の名を聞かずにロンドンを通り過ぎることは不可能なのではないかと思われるほどの出来事だ。
 特別展では,火災が広がる様子,当時の生活用品,消防組織や消防設備,消防士の服装,火災後の再建計画など事細かに,しかし簡単な英語で分かりやすく説明されていた。

 説明を見るばかりではなく,実際に当時の帽子を頭の上に乗せてみる体験などもでき,興味を引くよう工夫されており,実に見応えのある内容である。


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Exhibition of Fire of London 1666

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 どうやって街は再建されたか?

 今やロンドンは廃墟となり,全く新しい街として生まれ変わるチャンスだった。古い街は混雑し,汚れていた。建築家たちは,これらの問題を解決するための新しいプランを考えたが,ロンドンには十分な時間もお金もなく,どれも採用されなかった。
 あなたならこれらの計画のどれを採用するだろうか?

Insede of Museum of London /FX33 Insede of Museum of London  /FX33

 特別展のコーナーを通り過ぎると,今度は紀元43〜410年のローマ時代の展示が続く。ロンドンの港や街の中心部のジオラマがあり,また当時のキッチンも再現されており,料理方法の説明もある。


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Inside of Museum of London

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 そして,ローマ時代の展示物の中で,まるで展示物の一つであるかのように,窓の外の本物の城壁を見る場所があった。
 この博物館のあるビル群の名「バービカン」は,もともと城壁外に置かれた防護陣地を意味するのだそうで,紀元200年頃,ここにはローマ人が軍隊を常駐させた巨大な城砦が立っていた。その一部が眼下に見える城壁なのだった。

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Insede of Museum of London /S2 Pro Insede of Museum of London /FX33 Insede of Museum of London /FX33
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 城壁のあとに展示されていたのは,ローマ人が残したミトラ神殿から発掘された品々。ミトラ神(ペルシアの太陽神)は,ローマ人によって遠くブリテン島までもたらされ,信仰されていたのだった。


 やがて時代は移り,大火災で焼ける前のゴシック建築だったセント・ポール大聖堂の模型。

 中世の展示物を色々眺めていると,学芸員に話しかけられた。鎖帷子を身につけてみないかというお誘いである。この充実した内容と無料という設定の割りには館内は閑散としており,学芸員の方も客人一人一人に目がいったのかもしれない。せっかくの機会なので勧めに従って被ってみることにした。
 何とも重い! 重さで身体が引き締まったのではないかと感じたほどだ。こんなものを全身に身につけて戦闘をするには,相当に筋肉を鍛えなければならなかったに違いない。印象的な体験をさせて頂いたと思う。


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Inside of Museum of London

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 こちらはチューダー朝時代。
 絶対王政を背景に発展を遂げるロンドンの様子である。市街地はシティから広がっていき,人口も20万人を越えたロンドンの様子が展示されている。


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Inside of Museum of London

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souvenir from Museum of London /FX33

 まだまだこれからシティを観光しなければならない我々には時間も無く,ロンドン博物館は40分ほどざっと見て回っただけだったのが残念。非常に充実しており,展示も面白く,可能ならゆっくりと訪れたいと思える素晴らしい博物館だった。

 土産物屋には,他ではなかなか手に入りそうにないチューダー朝マグネット(!)とかレアものがいっぱい。相変わらず物価高であまり購買意欲がそそられなかったが,入場料無料で楽しませてもらったお礼も兼ねて,何か一つ買って帰ることにした。
 そうして選んだのが,このローマのミリタリー・フィギュアのセット。4cmのフィギュア5個組なのだが,£3(約630円)。もう一つあった英国軍のフィギュアも一緒に欲しかったが二つも買う勇気は出なかったのだった(^^;。


In front of Museum of London

Nikon D200
in frong of Museum of London /D200 in frong of Museum of London /D200 in frong of Museum of London /D200

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外部リンク
 ・シティ・オブ・ロンドン - Wikipedia
 ・セント・ポール大聖堂 - Wikipedia
 ・Museum of London - English
 ・The Great Stink - Wikipedia, the free encyclopedia
 ・ロンドン大火 - Wikipedia


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