ロンドン旅行記 ★ ランベス(4)

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参考文献

作成:2009-08-01
更新:2009-08-10 (チラシやパンフの写真追加)

4. ロイヤル・フェスティバル・ホール (Royal Festival Hall, 2008-05-25)

tickets for the concert /FX33

 できればロンドンでクラシックのコンサートを聴きに行きたい。そう考え,ウェブで探し出したのがこのコンサートだった。
 5月25日,滞在最後の夜にロンドン・フィルのコンサートが開かれるとは,何と運の良いことだろう。曲目はブラームス交響曲第1番ほか2曲で,料金は9〜38ポンド(約1890〜7980円)。何でも高いロンドンなのに激安?である。

 演奏: London Philharmonic Orchestra
 指揮: Vladimir Jurowski
 ピアノ: Helene Grimaud
 曲目: Pintscher Towards Osiris (UK premiere)
     Schumann Piano Concerto in A minor
     Brahms Symphony 1 in C minor

 ウェブで予約し,チケットは郵送。いつ送られてくるか分からないため,送付先は滞在ホテルにしておいた。ホテルにチェックインしてもまだチケットが届いていなかったため,かなり不安でドキドキだったのだが,滞在2日目(5月23日)にホテルへ帰ると,届いたチケットが部屋に置いてあった。


 ロイヤル・フェスティバル・ホールは,サウス・バンクのウォータールー・ブリッジとハンガーフォード・ブリッジに挟まれた三角地帯にあり,ヘイワード・ギャラリーとクィーン・エリザベス・ホールに隣接している。目の前にはフェスティヴァル・ピアがあり,モダンで明るく,開放的な雰囲気だ。

 階段を上ってエントランスへホールの前に出ると,2日前に通ったゴールデン・ジュビリー・ブリッジが見え,テムズ川対岸のチャリング・クロス方面から次々と人がやってくる。複合音楽施設なので,今夜だけでも幾つものコンサートが催されるのだろう。
 エントランス横には,何故か南アフリカのネルソンマンデラ元大統領の胸像。「The struggle is my life」とは大変そうなのだが…。


※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。

Royal Festival Hall

Panasonic LUMIX DMC-FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33

 早速ホールへ入ると,中はとても酒臭い。みんなロビーでワインなど飲みながらコンサートの始まりを待っているためだ。
 残念ながら私達にそんな時間は残されていない。楽しげなロビーを通り過ぎ,指定されているブルー・サイドのドアBへ向かった。

 上階へ上がっていくと,窓の外のテムズ川の風景がよく見える。ホールの北には,ウォータールー・ブリッジがかかり,その袂にはパブ・シップ,クィーン・メアリー号が停泊している。橋の向こうに見える建物はサマセット・ハウスだ。手前にはフェスティバル・ピアがよく見える。
 南側にかかるのは,歩道のゴールデン・ジュビリー・ブリッジズと鉄道の橋の複合橋であるハンガーフォード・ブリッジで,橋の向こうにはエンバンクメント駅の立派な駅舎が見えている。


Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Woterloo Brige from Royal Festival Hall /FX33 Hungerford Bridge from Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33

Pianist

 ドアBの前に係の人が立っていたためチケットを見せたが,別に半券を取るとかそういう仕組みではないらしい。彼女はチケットをチェックすると,席がどのあたりにあるか教えてくれ,今日のピアニストの紹介のチラシをくれた。
 席はクワイア席の中央で,指揮者の丁度真向かい。真下に演奏者が見えて面白い。この席を使っている合唱団の人の名前なのか?,席には一つ一つ名札が取り付けてある。

 やがて周囲の席も埋まっていったが,両隣の人々の服装は随分ラフなもので驚いた。右隣の白人男性はTシャツに半ズボン,左隣の白人女性二人組はジーパン。ドレスコードはあまり気にしなくて良いようなことをどこかで読んだが,それにしても,半ズボンやジーパンにはびっくりだ。


Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33

 最初の曲は現代音楽。演奏が終わると,作曲者が現れて指揮者&コンマスと握手していた。失礼ながら現代音楽のことはよくわからないのだが,生演奏の迫力だけはよくわかった。
 2曲目のシューマンのピアノ協奏曲は,コンサートが決まった後で何度か聞いておいたので,憶えのあるフレーズもあって楽しめた。合唱団席なので,ピアノが遠く,金管が近く,ちょっと変な感じだ。
 この2曲が終わったところで休憩が入り,多くの人は外へ出て行った。おそらく,またワインでも飲んでいるのだろう。


Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33
Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33 Royal Festival Hall /FX33

 そして,いよいよ目的のブラームス交響曲1番。
 素晴らしかった。ホルンの真後ろで聞いていたので,一部始終ホルンに注目してしまったが,ホルンの独奏もあり見応えバッチリ。第三楽章の終わりになると鳥肌が立ってきた。

 アンコールもなくあっさりとコンサートは終わってしまったが,演奏が終わって周囲の人たちが帰り始めても,しばらく席を立つことができなかった程の感動だった。ようやく我に返って立ち上がった頃には,すっかり人影まばら。閑散としていた。


Royal Festival Hall /FX33 booklet of London Phil /D200

 何度も振り返りながらホールを後にし,ロビーで記念にロンドンフィルのコンサート・パンフレットを入手し,帰途につく。ロンドン・フィルの本拠地でロンドン・フィルを聴くことができるなんて,何と恵まれていたことだろう。コンサートは旅行の最後の行事にふさわしく,大いなる満足感を持って,私達は最終日の夜を過ごすことが出来たのだった。


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外部リンク
 ・サウス・バンク (ロンドン) - Wikipedia
 ・ロイヤル・フェスティバル・ホール - Wikipedia
 ・Southbank Centre > Visiting Us > Royal Festival Hall
 ・Southbank Centre
 ・LONDON PHILHARMONIC ORCHESTRA (ロンドン・フィルハーモニー・オーケストラ)
 ・LONDON PHILHARMONIC ORCHESTRA - PERFORMANCES (コンサート情報)
 ・Theatremonkey.com ROYAL FESTIVAL HALL (ホールのconfiguration 参考サイト)
 ・ネルソン・マンデラ - Wikipedia
 ・ヨハネス・ブラームス - Wikipedia


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