☆1月の星空

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2004年1月の星空情報

 元日にふたご座を迎える土星が観望好期です。惑星が冬に衝を迎えるときは高度も高くなりますから,シーイングの影響を受けにくくなります。冬型が緩んだ風のない日に望遠鏡を向けてみましょう。現在の土星は環が大きく広がっていますから,環の観望も好期です。

 小惑星番号1番のケレスも衝をふたご座で迎えますが,こちらは衝でも双眼鏡か小型望遠鏡が必要になります。場所はカストルの腕の付け根,τ星の近く。数日間追ってみると移動の様子がわかります。

 17日は水星の西方最大離角ですが,薄明が始まった明け方6時の高度が8度程度。よほど地平線の開けた場所でなければ見にくいことでしょう。

 18日に沖縄本島の北端で観測されるさそり座δ星の接食は,2004年に見られる接食の中でも最も条件の良いものです。接食の線上へ行くことができる人は,ぜひ月の凹凸に見え隠れする星の姿を楽しんでみましょう。接食の起こる地域より北では,星が月に隠される星食(えんぺい)となり,札幌あたりではほぼ月の中心をさそり座δ星が通りますが,かなり薄明が進んでいるため事前にさそり座δ星を双眼鏡や望遠鏡の視野に入れておくなどの工夫が必要になるでしょう。
 なお,さそり座δは,最近発見された変光星です。多くの資料には2.3等と書かれていますが,現在はもっと明るい状態を保っています。


南中する星座 (冬の星座

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 とけい座(☆) ・ ペルセウス座
 【中旬】 エリダヌス座 ・ レチクル座(☆)
 【下旬】 おうし座 ・ かじき座(☆) ・ちょうこくぐ座

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座)
 【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
 【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座)


 惑星用語の説明はこちら
天文現象
1
土星が:05時(-0.4等,ふたご座)
4
月が最遠:10時(視直径29分27秒)
りゅう座ι流星群(四分儀座流星群)が極大:15時
5
地球が近日点を通過:03時
6
小寒:09時19分。太陽の黄経が 285度になる。
水星が留:23時
8満月満月:0時40分。
11
小惑星(1)ケレスが衝(7.1等)
15下弦の月下弦:13時46分
17
水星が西方最大離隔:18時(-0.2等,離角23度55分,視直径6秒7)
18
冬の土用の入り:04時01分,太陽の黄経が 297度になる。
さそり座δ(2等星)の接食(南限界):05時29分,沖縄地方
さそり座δ(2等星)の星食(出現):6時15分
20
月が最近:04時。視直径32分56秒
21
大寒:02時42分。太陽の黄経が300度になる。
大寒から立春の間に寒中見舞いを出す。
22新月新月:06時05分
29上弦の月上弦:15時03分
31
月が最遠:23時(視直径29分31秒)


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