☆2008年6月の星空

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2008年6月の星空情報

 梅雨に入り夜も短く,6月は星を見上げる機会が少なくなる季節ですが,梅雨の晴れ間が広がった日,薄明が終わる頃に天頂付近を見上げてみましょう。オレンジ色の1等星が輝いています。
 これはうしかい座 のアルクトゥルスという星で,梅雨時の輝星らしく,雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,風情ある和名を持っています。また麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星,麦熟れ星,麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた,昔の人々の生活が偲ばれますね。

 宵の薄明が終わる頃にはすっかり西へ傾いている火星と土星に変わり,7月にを迎える木星が見頃に入ります。22時頃には上ってきますので,日付が変わる頃には南東の空で明るく輝いている姿を見ることができるでしょう。
 木星は小望遠鏡でも縞模様や衛星の移動が分かりますので,できるだけ風のない,大気が安定した日に見てみましょう。縞模様のスケッチを続けると,目が慣れてだんだん模様が見えるようになってきます。

 21日には小惑星番号134340の準惑星,冥王星が衝を迎えますが,こちらは衝でも暗いため,大きな望遠鏡がないと見えません。望遠鏡を使った観望会を行っている公共天文台などへ行って見せてもらいましょう。

 17日夜のさそり座 π星の限界線星食は,長崎県・大分県・瀬戸内海・兵庫県・京都府・滋賀県・長野県・茨城県など広範囲にわたって見られ,接食が起こる線より南では,星が月に隠される星食(えんぺい)となります。
 星食や接食の観測や予報について詳しく知りたい方は,星食国際中央局のホームページをご覧下さい。


南中する星座 (夏の星座夏の全天星図

 午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。

 【上旬】 おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
 【中旬】 
 【下旬】 うしかい座 ・ コンパス座(☆)

 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

見やすい星雲星団 (星雲星団を見よう星雲星団一覧表

 【球状星団】 M3 (りょうけん座), NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
 【銀河(系外星雲)】 M81・M82 (おおぐま座), M51 (子もち星雲,りょうけん座), かみのけ座〜おとめ座銀河群


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
3
月が最近:22時(視直径33分26秒)
4新月のイメージ新月:4時23分
月の赤緯が最北:20時34分

芒種:16時12分。太陽の黄経が75度になる。
8
水星が内合:5時
水星が金星の南2度59分を通過:10時
9
金星が外合:14時
10
入梅:21時37分。太陽の黄経が80度になる。
11上弦の月のイメージ上弦:0時4分
13
小惑星(3)ジュノーが(へびつかい座,+10.0等)
15
天王星が西矩:3時
17
さそり座 πの接食(北限界):1時15分
月が最遠:3時(視直径29分24秒)
19満月のイメージ満月:2時30分
21
冥王星(小惑星番号134340)が:19時(いて座,+14等)
夏至:8時59分。太陽の黄経が 90度になる。
26下弦の月のイメージ下弦:21時10分

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