2月の星空
先月半ばに衝を迎えた土星がまだまだ観測好期です。
木星と違って土星は小望遠鏡で縞模様を観察するのは難しい天体ですが,小望遠鏡でも環の傾きが年々変化していく様子を観察できます。環はこれから毎年少しずつ閉じていきますから,スケッチを残しておくと変化がわかりやすいでしょう。
16日のおうし座 33番星(6.0等)の接食は,いわき市あたりから長野県・岐阜県・琵琶湖を通り,兵庫県東部に達する長い線上で見られます。また,接食の起こる線より北では,星が月に隠される星食(えんぺい)となります。
半ば以降,おひつじ座 δ星(4.4等),おうし座 136番星(4.6等),ふたご座 υ星(4.1等)の星食が次々と起こります。何れも満月前の星食なので,月の明るい部分に潜入し,暗い部分から出現します。
午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
【上旬】 うさぎ座 ・ オリオン座 ・ がか座(☆) ・ テーブルさん座(☆) ・ はと座
【中旬】 ぎょしゃ座 ・ きりん座
【下旬】 おおいぬ座
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
【惑星状星雲】 M1 (かに星雲,おうし座), M97 (おおぐま座)
【散光星雲】 M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
【散開星団】 M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座), M45 (プレアデス,すばる,おうし座)
【銀河(系外星雲)】 M81・M82・M101 (おおぐま座), M106 (りょうけん座)
惑星用語の説明はこちら。
日 | 曜日 | 月 | 天文現象 |
2 | 水 | 下弦:16時27分 | |
3 | 木 | 小惑星(145)アデオナによる恒星食(近畿地方,減光1.2等,16.4秒継続):23時20分 | |
4 | 水 | 立春:02時43分。太陽の黄経が 315度になる。 海王星が合:05時 | |
5 | 土 | アルゴル極小:02時03分 | |
7 | 月 | アルゴル極小:22時52分 | |
8 | 火 | 月が最近:7時(視直径33分20秒) | |
9 | 水 | 新月:07時28分 | |
10 | 木 | アルゴル極小:19時41分 | |
13 | 日 | 小惑星(59)エルピスによる恒星食(減光1.6等,15.9秒継続) 水星が外合:22時 | |
15 | 火 | おひつじ座 δ星(4.4等)の星食(札幌:潜入):21時44分 | |
16 | 水 | 上弦:09時16分 おうし座 33番星の接食(南限界):18時31分(中央日本) | |
18 | 金 | 雨水:22時32分。太陽の黄経が 330度になる。 | |
19 | 土 | おうし座 136番星(4.6等)の星食(潜入):0時17分 | |
20 | 日 | 月が最遠:14時(視直径29分27秒) ふたご座 υ星(4.1等)の星食(福岡:潜入):20時56分 | |
24 | 木 | 満月:13時54分 | |
25 | 金 | 天王星が合:23時 | |
28 | 木 | アルゴル極小:0時37分 |