「死」の表現全てを「お星さまになる」で表すことが義務となった世界のお話。
「一緒に死のう」→「一緒にお星さまになろう」
「交通事故で亡くなりました」→「交通事故でお星さまになりました」
「殺すぞ」→「お星さまにするぞ」
「核爆弾で皆殺しだ」→「核爆弾でみんなお星さまだ」
「お星さま」は「死」より怖くない。
だからみんなお星さまになってしまったそうだ。
「お星さまになる」って言葉,私は比較的聞く機会が多い。
オカメインコを飼っていて,
自然とペットを飼っている人の話をネットで読む機会が多いから。
ペットが死ぬのは悲しい。
けれどペットが飼い主より長生きしたらそちらの方が悲惨。
それをみんなよく分かっていて,
いなくなったペットのことを「星になった」と表現し,
心に折り合いをつけている…のだと思って読んでいる。
いつか自分にも訪れるその日を恐れながら。
ペットもそうだが,親しい者の死を「お星さまになる」と言えば
もう二度と会えない事実は変わらなくても,
確かに何かしら救われた気になれる。
でもそれを地球規模で外交問題にまで適用すると
ここまで意味合いが変わってしまうとは!
大量破壊兵器だって大量お星さま発生装置。
みんなお星さまにされるだけ。
それほど怖いことでもないイメージになってしまう??
目からうろこだった。
恐るべし言霊。