最終更新:1999-03-11
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和名 : エリダヌス座の星にまつわる和名は,手元の資料ではわかりませんでした。 |
星名 | 一般名 | 意味 | 派生 | 和名 | 光度 | スペクトル | 距離 | 絶対等級 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
α | アケルナル | Achernar | 河の果て | アラビア語 | 0.49 | B5* | 100 | ||
β | クルサ | Cursa | 足台 | アラビア語 | 2.77 | A3* | 80 | +0.8 | |
γ | ザウラク | Zaurac | 舟の輝く星 | アラビア語 | 2.88-2.96(V) | M0III* | 370 | -1.5 | |
δ | ラナ | Rana | ? | ? | 3.53(Var) | K0* | 29 | ||
ε | 3.73(Var) | K2* | |||||||
η | アザー | Azha | だちょうの巣 | アラビア語 | 3.89 | K1* | 130 | ||
θ | アカマル | Acamar | (河の果て) | アラビア語 | 3.42 | A3* | 120 | +0.6/+1.6 | |
ο1 | ベイド シトゥラ アル・バイード | Beid Situla | 卵 小型の壺 | アラビア語 ラテン語 アラビア語 | 4.05(Var) | F2* | |||
ο2 | ケイド | Keid | 卵のから | アラビア語 | 4.43 | K1* | 16 | +6.0 | |
τ2 | アルゲ(ン)テナル アンケンテナル | Argentenar Anchentenar | 河の曲がり角 | アラビア語 | 4.76 | K0* | |||
υ1 υ2 υ3 υ4 | テーミン ベーミン | Theemim Beemin | ふたごたち | アラビア語 | 4.5 3.81 3.95 3.55 | G6* K0* M1* B8.5* | |||
光度: Yale Catalogue of Bright Stars, (3nd edition) |
【コメント】
α星アケルナル(Achernar)は,“河の果て”を意味するアラビア語アル・アキル・アル・ナール(Al A_h.ir al Nahr)が語源。エリダヌス座は元々θ星で終わっており,南天の星々が知られるようになり,エリダヌス川の流れがこの星まで伸ばされる前までは,θ星の名前だった。
“水委”という中国名を持つ。
β星クルサ(Cursa, Kursa)は,λ・ψ・オリオン座τの4星から成る四辺形をオリオンの足台に見立てて呼んだ名前が,この星の固有名称となったもの。“巨人(オリオン)の足台”を意味するアラビア語,アル・クルシイ・アル・ジャウザ(Al Kursiyy al Jauzah)が由来。
γ星ザウラク(Zaurac, Zaurak)は,ほうおう座α星の固有名だったものが,誤ってこの星の名となったもの。ほうおう座の星々(αβγκμν)を結んでできるV字型を舟と見立てた名前で,“舟の輝く星”を意味するアラビア語,アル・ナイル・アル・ザウラク(Al Na_'ir al Zaurak.)が語源。
δ星ラナ(Rana)は,意味不詳。
η星アザー(Azha)は,アラビアで,エリダヌス座βλψ,オリオン座τ(“オリオンの足台”)ο1,くじら座επなどの星々を集めて“ダチョウの巣”という意味のアジャー(A.zha)と呼んでいたことが由来。
θ星アカマル(Acamar)は,アケルナルと同じ意味でα星の名前だったが,13世紀にアラビアで作られた星図(『アルフォンゾ星表』)でこの星の名前となった。
「明るい白色ペア,南天の宝石のひとつ」と言われた美しい二重星。
ο1星ベイドは,“ダチョウの巣”の近くにあるため,“卵”の意味のアラビア語アル・バイド(Al Bai_d.)の名がついた。
別名のシトゥラ(Situla)は,ラテン語で“小型のつぼ”という意味。一般的にみずがめ座κ星の名前で,この星の名とされた由来は不明。
ο2星ケイド(Keid)は,“だちょうの巣”から外に放り出された“卵のから”アル・カイド(Al K.aid)。キード(K.ied)ともいう。
白色矮星を含む三重星系。
τ2星アルゲ(ン)テナル(Argentenar, Angetenar)は,アンケンテナル(Anchentenar)とも綴る。エリダヌス河が蛇行する地点に位置し,“河の曲がり角”を意味するアラビア語,アル・ヒナヤト・アル・ナール(Al H.ina_yat al Nahr)がローマ文字化されたもの。
υ1〜υ4星テーミン(Theemin)またはベーミン(Beemin)は,υ1とυ2,υ3とυ4が近くに並んでいることから,“ふたごたち”を意味するアラビア語のアル・タウアマン(Al Tau'ama_n)が由来となった。
変光星名 | 変光星型 | 光度範囲 | 周期 | スペクトル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
T | M | 7.2-13.2 | 252.29 | M3E-M5E | |
W | M | 7.5-14.5 | 376.63 | M7E-M9 | |
Z | SRB | 7.0-8.63 B | 80 | M4III | |
RR | SRB | 7.4-9.20 B | 97 | M5III |
【変光星型】 M:ミラ型, SR:半規則的変光星
【光度範囲】 B:青(ブルー)フィルターで測光した値
【スペクトル型の前後の記号】 接尾記号 E :スペクトルに輝線あり
【周期】 接尾記号 : :不確実
【コメント】
★ 神話については,星の停車場 の エリダヌス座 をご覧下さい。
★ エリダヌス座の探し方については,星座入門 の エリダヌス座 をご覧下さい。