ロンドン旅行記 ★ シティ・オブ・ウエストミンスター(18)

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参考文献

18. ピカデリー → ボンド・ストリート → オックスフォード・ストリート (Piccddilly,New Bond St.,Oxford St., 2008-05-22)

 グリニッジのカティ・サーク駅からオイスター・カードを使ってバンク(Bank)行きのDLR(ドッグランズ・ライト・レイルウェイ)に乗った私たちは,終着駅のバンクで地下鉄セントラル線に乗り換え,ホルボーン(Holborn)でピカデリー線に乗り換え,ピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)で地下鉄を降りた。
 ピカデリー・サーカスから歩いて5分ほどのところにある百貨店,フォートナム&メイソンへ行きたかったのだ。もともと王室御用達の紅茶専門店だったフォートナム&メイソンには他の食料品も豊富で,ホテルで食べる食事を調達するのに便利であると,事前に調べた本やウェブサイトに書いてあったからである。


ピカデリー (Piccadilly)

 ピカデリー・サーカス駅から地上へ出ると,フォートナム&メイソンを目指してひたすら急ぐ。せっかくなので,ピカデリー・サーカスのエロス像なども見たかったのだが,フォートナム&メイソンの閉店時刻まであと20分。そんな暇はない。エロス像を見る機会は,まだまだこの先あるだろう(結局なかった)。
 ピカデリーはさすがに人通りも車通りも多く,かなり賑やかだ。通りの北側には,一見して立派そうなホテルが建っている。五つ星のル・メリディアン・ピカデリーである。赤いロンドン・バスが次々と通り過ぎて行き,建物の雰囲気が少し違うことを除くと,日本の都会の風景と何ら変わらない喧騒があった。


※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。

Piccadilly

Panasonic LUMIX DMC-FX33
LE MERIDIEN PICCADILLY  /Lumix FX33 CHURCH PLACE SW1 /Lumix FX33 Fortnum & Mason /Lumix FX33
Royal Academy of Arts /Lumix FX33

 無事閉店前に辿り着いたフォートナム&メイソンは,茶色い煉瓦造りの落ち着いた建物だった。1707年に食料品専門店として開業したという老舗らしい,落ち着きと風格が漂っている。もっと大きな店構えを想像していたが,意外にこぢんまりとした建物で少々拍子抜け。
 店内も上品で美しく,さすが王室御用達である。

 が,何しろ閉店が迫っている。
 ゆっくりと店の雰囲気を楽しむ余裕もなく,私たちは慌ただしく地下の食品売り場へ下りていった。英国でもデパ地下は食品売り場になっているのだろうか?


 確かに地下は,パンや野菜,果物などが美しく並んだ売り場になっていた。
 …が! 凍りつくほど物価が高い(^^;! バナナ一房が日本円にして1000円という有様だ。勿論美しく立派なバナナだったが,いくら何でもお話にならない。せっかく遠い道のりを来てみたのだが,私たちは即座に買い物を諦め,オックスフォード・ストリートのマークス&スペンサーを目指すことにし,店を出た。

 フォートナム&メイソンの向かいにはロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(王立芸術院)の堂々とした建物が目を惹いた。もちろん既に閉館時刻はとっくに過ぎている。再びここへ来る機会は無いと思われたが,ここは1768年設立の美術院で,年間を通じて開かれている特別展は毎回なかなかの見応えだそうだ。


オールド・ボンド・ストリートとニュー・ボンド・ストリート (Old Bond St. and New Bond St.)

 オックスフォード・ストリートを目指し,ピカデリーから北へ曲がらなければならない。せっかくなので,ブランド通りとして有名なボンド・ストリートを通ってみることにした。既に時刻は19時50分,有名ブランド店は全て閉店しているが,どんな道か見てみるだけでもいいだろう。


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Old Bond St. and New Bond St.

Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200
Bentley and Skinner at Old Bond St. /Lumix FX33 Churchill and Roosevelt statue by Lawrence Holofcener /Lumix FX33 Burberry /Lumix FX33
ボタン式信号 /D200

 ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの一筋隣がオールド・ボンド・ストリートである。

 思ったよりずっと細い道だが,さすがに美しいビルが並んでいる。しかし,如何せん,買い物時間帯が終わったボンド・ストリートはあまりにも寂しい! 人影もまばらで,買い物客が往来する昼間の風景を思い描くこともできないくらいだ。


 オールド・ボンド・ストリートとニュー・ボンド・ストリートの境目のオールド・ボンド・ストリート側に英国ブランドの代表的存在であるバーバリーのフラッグ・ショップがあるが,その少し手前にあったチャーチルとルーズベルトが公園のベンチで話をしている銅像が印象的だった。
 このベンチは,まさにセント・ジェームズパークで見掛けた椅子にそっくりである。(11. セント・ジェームズ・パーク

 五月の英国の長い一日も暮れかかり,辺りはかなり暗くなっていたため私は銅像の横をただ通り過ぎようとしていたが,向こうから歩いてきた観光客が,立ち止まって写真を撮った。
 そうだ,私も一応撮るだけ撮っておこう。
 疲れて気力も尽き果てた頭で考え,私は真似してシャッターを切った。意外に撮れたこの銅像の写真の存在は,通りすがりの観光客さんのおかげである。

 うら寂しい黄昏時のボンド・ストリートは,やたらと長く感じたことだけが印象に残っている。


オックスフォード・ストリート (Oxford Street)

 20時を過ぎても,ロンドン一番の目抜き通り,オックスフォード・ストリートはさすがに賑やかだ。
 人も車も,赤いロンドン・バスも昼間と何ら変わることない雰囲気ではないか。静まりかえったボンド・ストリートを歩いた後なので,雑踏がかえって安心な気がする。


※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。

Oxford Street

Panasonic LUMIX DMC-FX33
Selfridges at Duke Sterrt /Lumix FX33 Selfridges at Duke Sterrt /Lumix FX33 a show window of Selfridges /Lumix FX33

Marks & Spencer マーブルアーチ店

 しかし,一日歩き回って足が痛かったこともあるが,何しろあまりに人が多く店も多く賑やかで,この時の私の疲れた頭と目では,正直何を撮ったらよいのかも判断できなかった。おかげでオックスフォード・ストリートの写真は,百貨店セルフリッジとマークス&スペンサーのみである(^^;。

 セルフリッジはロンドンで最も古く大きな百貨店で,高級志向のハロッズと違って庶民的な品揃えだと聞く。残念ながら工事中で,その歴史ある外観を見ることができなかった。閉店時刻は20時で既に店仕舞いをした後だったが,ショウウィンドウは明るく照らされ,中ではまだ招待客が買い物をしているようだった。

 私たちが目指すマークス&スペンサーは,オックスフォード・ストリート沿いで,Baker Street を挟んでセルフリッジの隣にある。閉店時刻は21時で,あと1時間は買い物できる。ありがたいことだ!

 ※マークス&スペンサーでの買い物について→ 5. 「Whistlestop Food & Wine」と「Marks & Spencer」


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外部リンク
 ・Modern Hotels - Le Meridien Hotels & Resortsk (ル・メリディアン・ピカデリー)
 ・Fortnum & Mason UK (フォートナム&メイソン)
 ・Royal Academy Home - Royal Academy of Arts (王立芸術院)
 ・Burberry (バーバリー)
 ・Selfridges & Co (セルフリッジ)
 ・Marks & Spencer (マークス&スペンサー)


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