ロンドン旅行記 ★ シティ・オブ・ウエストミンスター(9)

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参考文献

9. セント・ジェイムズ・パーク (St. James's Park, 2008-05-22)

 バッキンガム宮殿と政府の庁舎が並ぶホワイトホールの間に横たわる約38万平方メートルの面積を持つ公園が,数あるロンドンの公園の中でも最も古い歴史を持つセント・ジェイムズ・パークである。
 もとはフランス宮廷風だったものを,ジョージ4世(1820-30)が1829年にジョン・ナッシュに命じて今の純英国風な公園に整備した。ジョン・ナッシュは,バッキンガム宮殿とマーブルアーチ,リージェンツパークなど数々の名作を残した有名な建築家である。
 公園中ほどには水鳥がたむろする人口池(St.James's Park Lake)があり,池の北東角の近くにカフェもある。

 本来ホワイトホールが1698年の火事で焼失したホワイトホール宮殿へ続く道だったことからも,ここが英国王室と如何に縁の深い公園であったかがわかるが,公園の歴史はメアリ1世やエリザベス1世の父親,ヘンリー8世(1509-47)まで遡る。ヘンリー8世は,宮殿改装の際,もともと沼地だったこの場所を鹿の狩り場に仕立て,それが公園の始まりになったのだ。
 公園の北を通るザ・マル(The Mall)を挟んだところにはセント・ジェイムズ宮殿があり,ここは,ヴィクトリア女王がバッキンガム宮殿を住居と定める以前に王室一家が住んでいた宮殿で,今でも王族の住まいと事務所を兼ねて使われている。
 英国史上ただ一人の処刑された王であるチャールズ1世(1625-49)は,住まいだったセント・ジェイムズ宮殿から処刑が行われるホワイトホールのバンケティング・ハウスまで,このセント・ジェームズ・パークを通って歩いたという。1649年1月30日の朝のことだ。(13. ホワイトホール


Birdcage Walk

 英国王室と共に歩んできたこの公園の南側を通り政府庁舎まで続く道は Birdcage Walk といい,私たちがヴィクトリア駅から歩いてきた Buckingham Palace Road と Buckingham Gate が,セント・ジェームズ・パークの南で名前を変えた道である。
 バッキンガム宮殿を後にした私たちは,クィーン・ヴィクトリア・メモリアルから放射状に南へ向かう Spur Road という道を通って,Birdcage Walk へ出た。宮殿から少しでも離れると急速に観光客の数が減り,緑の芝生の上にはヴィクトリア駅の近くで見掛けた Magpie(カササギ)も歩いている。

 Birdcage Walkの南側は近衛兵の庁舎になっているようで,掛け声に振り向くと,衛兵たちが何かの訓練の真っ最中だった。目立たない迷彩服を着ているが,宮殿前に立っていた兵士と同じ,お馴染みの帽子をかぶっている。ナポレオンに勝って以来使われているというこの帽子,熊の毛皮でできているそうだが暑くないのだろうか(^^;?
 地図で見ると,衛兵の訓練が見られたこのあたりは Guard's Museum(衛兵博物館)となっている。バッキンガム宮殿の衛兵交代を諦めて少し残念だったが,衛兵の訓練を見られたので良しとしよう!


※写真をクリックすると解像度の高い写真の全体像が見られます。一部のサムネイルは切り取ってあります。

Birdcage Walk

Panasonic LUMIX DMC-FX33
Nikon D200
Fujifilm FinePix S2 Pro
magpie /D200 衛兵博物館 /D200 衛兵博物館 /D200
衛兵博物館 /D200 Birdcage Walk /D200 Birdcage Walk から見たセント・ジェイムズ・パーク /D200

St. James's Park

 私たちの目的地,ホースガーズ(Horse Guards,近衛騎兵隊司令部)へ向かうには,Birdcage Walk の中ほどからセント・ジェームズ・パークへ入り,池(St.James' Park Lake)の南端を通るのが近道だ。
 衛兵の訓練を見た後,Birdcage Walk の北側へ移動し,途中から公園内の道へと歩いていった。草木は柔らかい緑色で,木陰は涼しく,道端には雰囲気の良い木製ベンチがあしらえられ,緑の中に程よい割合で花が彩りを添え,散歩するにはまたとない素晴らしい環境である。

 池の畔に「Birds in the park」なる看板を見つけたので,そこで朝から2度ほど見掛けている黒と白のツートンカラーの鳥の名を確認し,初めて Magpie の名を知った。私たちはその後ずっとこの鳥のことを「マグピー」と呼んでいたが,帰国後調べると,magpie はカササギまたはマグパイと翻訳されているようだった。
 また公園の入り口で見掛けたちょっと珍しいハトは,Wood Pigeon だったことがわかったが,これは日本語訳を調べると「ジュズカケバト」で,日本で言うジュズカケバトは白いので,やっぱり少し違っているようだ。


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St. James's Park

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セント・ジェイムズ・パーク /D200 セント・ジェイムズ・パーク /FX33 セント・ジェイムズ・パーク /D200
セント・ジェイムズ・パーク /S2 Pro セント・ジェイムズ・パークのジュズカケバト(Wood Pigeon) /D200 セント・ジェイムズ・パークのカラス /D200
セント・ジェームズ・パーク /D200 セント・ジェイムズ・パークの野鳥図鑑 /D200 セント・ジェイムズ・パーク /D200

 野鳥の看板が立っていた St.James's Park Lake の東端にある小屋と小さな橋のあたりは,道を挟んで外務省や首相官邸の裏側に位置する。この辺りを公園の東端に沿って南北へ走る道が Horse Guards Road で,道を渡ると,私たちの次の目的地,ホースガーズなのだった。


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外部リンク
 ・The Royal Residences > Buckingham Palace (バッキンガム宮殿公式サイト)
 ・St James's Park
 ・Army Museums Ogilby Trust



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